SonotaCo.JP

[Takahiro]

こんにちは

先日、長野県の御池山隕石クレーターを訪れた際に、地表近くの部分から、黒い層になっている箇所を発見し、そこから黒い岩石？がいくつか崩れて落ちていました。
この黒い層は一部分のみ地表から露出していて見えていました。
黒い層の厚さは大体５０ｃｍ前後で、地表面から２０?３０センチ程度の深さから始まっていました。

この黒い岩石が一体何であるのか、不思議に思い投稿しました。

最初は溶岩石そっくりに見えたのですが、よく見ると表面にガスが抜けたような穴ぼこは一切空いておらず、直径１ミリに満たない光沢のある粒が互いにくっ付いて固まっているような感じです。強力なネオジウム磁石を近づけてもほぼ反応しませんでした。
強い力で握ると、ある程度の塊に砕けます。
素人でよく分かりませんが、道路舗装に用いられるアスファルト？やコールタール？にとても似ている感じです。

工事で余ったアスファルト？をこの御池山クレーターの駐車場？に撒き捨てたとも考えられる気もしますが、自然的に地層になっている感じから、それは少し考え過ぎのようにも思いました。崩れた山の斜面はよく見かけるのですが、このような黒い層はクレーターと何か関係があるような気がしてなりません。

個別に持っている富士山で拾った溶岩石と見比べても、色は黒くてよく似ているものの、表面の様子や磁性、そして重さが明らかに異なっています。
このクレーターで拾ったものの方が重いです。

このクレーターからは隕石本体は発見されておらず、また隕石衝突時の痕跡も鉱物中に顕微鏡を使ってしか見れない程のものしか残っていないと聞きました。
この黒い岩石が、２?３万年前の隕石衝突時に巻き上げられ積もった衝撃物質（地層）そのものなのか、また御池山自身のできた岩石なのか、考えられる岩石名などアドバイス等をいただけたら幸いに思います。
また隕石物質が黒い炭素質であるという可能性は考えられるのでしょうか？？
ちなみにこの黒い石のかけらを持ち帰ったので、もし鑑定の必要があるようなら上野の国立科学博物館に依頼しようと考えていますが、その前にその必要があるのか、無いのか判断できるようでしたら幸いであり助かります。

よろしくお願い致します。

[SonotaCo]

こんにちは、面白そうな話のご紹介ありがとうございます。
私は地質や鉱物の知識を殆ど持っていなくて、具体的にコメントできないのですが、層になっているという点が興味深いですね。
人工物の可能性もあるとのことで、アスファルトだとガッカリです。すこし加熱すると柔らかくなったり、タールの臭いがしたりしないでしょうか。
自然物であれば御池山隕石クレーターについては専門に研究され、現地調査されている方もおられるようなので、そちらに問い合わせるとよいのではないでしょうか。

それにしても,クレーターの散策は楽しそうですね 。

[Takahiro]

SonotaCoさん　返信ありがとうございます。

臭いは全くと言っていいほど無臭ですね。
確かにアスファルトだと、くさい臭いがしますが、密封した袋に入れて開けたときも、やはり臭いはしませんでした。

この御池山クレーターからは、
?【シャッターコーン（インパクト変形岩）】：衝突の圧力で地表の岩石が円錐を重ねた形に変形した石と、
?【テクタイト】：隕石衝突時に地表の岩石が溶けて飛び散ったガラス類。が、発見されていないという展示物による解説が書かれていました。

とりあえず、飯田市美術博物館の地質に詳しい担当の方にメールを送っておきました。嬉しい結果報告になれば最高ですね

この御池山クレーターに辿り着くまでの山道には驚かされましたよ
車のエンジンが悲鳴をあげるような急な上り坂の連続で、ホントに寂しい所にありました。なので人の出入りも限られている環境なので、クレーターの保存にはプラスだと思います
また何か分かりましたらご報告します。

[Takahiro]

こんばんは。
御池山クレーターで見つけた黒い層になっていた岩石の写真鑑定の結果がメールで送られてきました。
結果は残念ながらアスファルトとのことでした。
しかし、あの貴重な場所（クレーターの縁）にアスファルトを捨てるなんて全く許せませんね・・・。
ある意味完全に騙されました もっと地質学を勉強します（反省）

期待していただけにガッカリです。ごめんなさいSonotaCoさん。


以下に返信メール内容文を転載
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飯田市美術博物館　坂本です。

村松を通じて、御池山での岩石にｔついてのお尋ねがありましたので、ご回答します。

添付された写真の岩石は、アスファルトではないかと思います。この見解については村松も一致しています。
長い間、御池山一帯を調査していますが、写真で見る限りアスファルトとしか見えません。あの地域は高原道路が順次整備されるに伴って道路は舗装されてきました。その工事ではみ出したか余った部分が転がっているものと思います。
なお、次の２点について私見をお伝えします。
１，衝撃による岩石の溶融につきまして、もしそういう岩石の可能性がある場合は、見方として溶けてガラス質になるために、粒のある岩片や鉱物片が散りばめていることはありません。写真の場合、たくさんのそうした粒子が入っているので溶けた物質とは見えません。
２，炭素質隕石につきましては、顕微鏡で見なくてはわからないほど細かい結晶や粒があって、肉眼で容易に結晶は見えていません。また、炭素質隕石やクレーターを作った各種隕石の破片の場合、かなり固まっているものなので、形は不定形であっても表面がバラバラしてデコボコしてざらついていることはあり得ないと思います。

以上、ご参考になさって下さい。

坂本正夫(Sakamoto Masao)
〒395-0034　飯田市追手町2-655
　　　　　　　　　飯田市美術博物館
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