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ash
登録日: 2012.07.11 記事: 17 所在地: 北海道
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日時: Thu Jul 12, 2012 11:39 am 記事の件名: ufo capture についてです |
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ここの掲示板の内容ではないかもしれないのですが、
失礼します。
卒業論文で流星観測を行っています。観測地は旭川です。
撮影環境は
・wat-100n CCD
・HG808 レンズ
・GV-USB ビデオキャプチャーカード
を用いてPCとCCDカメラを接続しています。
質問なんですが
UFOcaptureを用いて記録しているのですが、
?カメラは初期位置から星の日周運動を追いかけながら撮影したほうがいいのか
初期位置から動かさず固定したほうがよいのかということです。
→現時点では北極星を画面に入れ撮影しています。初期位置から動かさず固定しています。
その理由は、後で使うUFOAnalyzerで解析しやすいからと思いそうしています。
?規準星を解析がしやすいように多く入れたいと思い、CCDのリモコンでガンマをいじると明るく
きれいに規準星を記録のですが、今度流星が流れたことに反応してくれなくなってしまいます。
またノイズが増えてそれに反応し動画を大量に保存してしまうようになります。
「?規準星を多く入れ、なるべく鮮明にしたい+流星を記録したい?」
この2つを同時に行うにはどのような設定にするといいのかアドバイスを下さい。
?最近流星が全く記録されません。設定はoperationで保存されていた夜に最適な状態にしています。
そこで質問です。
今まで年月、月光、雲量、街頭、迷光をほとんど考慮せずに常に一定の設定で行っていたのですが、
本来であればその状況に合わせて数値を変更したほうがいいのか、このまま一定の数値で観測したほうが
よいのかわからないのです。
例えばこの設定で40個ほど撮影できた日もあれば、0個の日もあります。
確かに何かしらの群があったことまたは散在流星が少なくそこまで映らないので
このような数値になったことも考えられるのですが、最近2カ月ほど全く撮影
できないのです。
唯一毎回変更するといったらレンズのピントくらいです。
以上3つの質問があります。もしお時間がございましたらどなたかアドバイスお願いします。 |
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H.Yamakawa
登録日: 2005.11.01 記事: 3544 所在地: 石川県かほく市 IS2 (TK4は停止)
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日時: Thu Jul 12, 2012 2:44 pm 記事の件名: 厳しいことを言うけれど |
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流星観察を卒業論文のテーマになさるとのこと頑張ってください。
となると秋の学会発表に向けて予稿集に載せるデータをまとめている真っ最中かと思います。
学会発表ではデータの取得方法・精度などはどれだけのもので、そこから得られたデータに有意があるかどうかは、聴衆の最初のチェック項目になりますので注意してください。
今回、ここにあげられた質問を見ますと UFOCaptureシステムの概要をほとんど理解していられないように思われます。
マニュアルやシステムを理解するための説明など、かなり丁寧に SonotaCoさんは示してありますので全部に目を通して、理解できたところ、理解できないところをはっきりさせるのが先ず第一かと思います。
学会発表でも論文でも同じですが、客観的なデータの取り扱いが必要になります。
よくあることですが、A+B→C という図式なのに Bについて言及せずに いきなり AはCだというのものがあります。
質問すると Bは常識だろ!という返答をいただくことがありますが、発表者の頭の中の常識を一般の常識と言われてもねぇと閉口してしまいます。
1番目の質問に関しては カメラ固定になります。
UFOAnalyzerが固定カメラの映像を解析するように設計してあるという理由ですが、自分で解析プログラムを書かれるのであれば、日周運動に追尾させるほうが楽になります。
2番目の質問に関しては根本的に間違っていますと答えます。
マニュアルにはガンマをオフにして下さいと書いてあった筈です。オフにする理由も書かれています(マニュアルじゃないところだったとは思いますが)。
マニュアルを読み直し、使い方を理解してください。
また、カメラの設定を含め大きく変えてしまうと その前後でデータの連続性が無くなりデータの比較が出来なくなってしまう可能性がでてくることにも注意してください。もちろん補正するんですけど。
3番目の質問は「最適に設定しました」というところが本当に出来ていますか?という疑問を持ちますが、データがありませんので疑問は疑問で終わります。
質問(^^)/ HG808ってどんなレンズですか? 検索しても出てこないので
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SonotaCo Site Admin
登録日: 2004.08.07 記事: 12653 所在地: 139.67E 35.65N
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日時: Thu Jul 12, 2012 7:02 pm 記事の件名: Re: ufo capture についてです |
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こんにちは、
ご質問については、H.Yamakawaさんが既に答えられており、結論はその通りなのですが...少し捕捉しておきます。
まず恒星の日周運動の追尾についてですが、やってみればわかりますが、日周運動のトラッキングには以下のようなディメリットがあります。
・トラッキング用機材(赤道儀など)が必要な上に、それを雨から守る必要があり、無人の自動観測が大変難しい。
・通年観測できる観測方向は日本付近では北極星周辺、つまり北側の空の狭い領域に限られる。
・北側以外では観測可能時間が季節により変化する。
・地上風景が視野に入る場合、観測中に変化するのでその影響の除去が極めて難しい。
・天候が悪く恒星が見えないと初期設定ができず、観測できないケースが発生する。
それに対しメリットは殆どありません。、
その昔は恒星位置が固定されるので、それを固定画像等でマスクすることができるのがメリット
だったのですが、UFOCaptureでは恒星像は自動的にシンチレーションマスクされるので関係なくなりました。
あとは輻射点をトラッキングし、輻射点からの離角が一定の空を観測できるということはあり、
統計処理などでそれが必要な場合には意味あるかもしれないのですが、そんなことは稀だと思います。
というわけで、UFOシリーズでは遥かに簡単で多くの方に推奨できる固定撮影を前提にしました。 ま、できるだけ長時間多くの人が観測できることが最終的に最も大切なことなわけです。
つぎに、ガンマの件ですが、これは突き詰めると結構難しい問題です。
というのは最終的な動体検出の感度というのは明るさやコントラストの差以外に動画としての
S/N比の問題とフレームレートが関係するからです。
簡単に言うと、できるだけ高速なフレームレートでできだけノイズの少ない状態で観測する
ことが動体検出では決定的に重要なのです。
一般に夜間観測用ビデオカメラは感度を上げるとノイズがどんどん増え、これが動体検出のための
閾値の上昇をもたらし、結果的に動体を見逃すかとになるわけです。
比較用の恒星についてはUFOCaptureはシンチレーションマスクという非常に強力な機能を有していて、
ビデオ画面では目に見えないような恒星の検出とその明るさ測定が可能になっており、晴れていて
妥当な機材を使えば数十個以上という十分な比較星を得ることができます。従って比較星のために
感度を上げノイズを増やすのは損以外のなにものでもありません。
どの点も掘り下げるととても複雑で面白い話になっていきます。どうぞ楽しんでください。 |
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上田昌良
登録日: 2005.02.07 記事: 3084 所在地: 大阪府
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日時: Thu Jul 12, 2012 10:15 pm 記事の件名: Re: ufo capture についてです |
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YamakawaさんとSonotaCoさんから返事がありましたので、そのとおりにすれば撮影はできます。
昨年、旭川で撮影されていた機材、(レンズはCBCの8mmでしょう)と同じですから、たぶん昨年と同じ大学の学生さんでしょう。そうなら昨年の先輩(三*さん)の学士論文を見られれば、同じ空ですからセッテングは昨年どおりでいいはずですよ。
こんな手抜き方法もいいのでは、 |
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ash
登録日: 2012.07.11 記事: 17 所在地: 北海道
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日時: Fri Jul 20, 2012 1:51 am 記事の件名: ありがとうございます |
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みなさん丁寧に回答していただき本当にありがとうございます。
そして返信が遅れてすいませんでした。
上田さんのおっしゃる通り去年お世話になった三*先輩のゼミのものです。
今年はまだゴールをどうするのかまだ決めかねているのですが、
トレーニングも含め、5月から晴れた日に撮影をとりあえずやってみています。
先輩の学士論文を見ながら設定などを行っていたのですが、先輩はすべてを理解したうえで書いている内容なので、まだわからないことが沢山あります。とくにガンマが何なのか
わからない・・・・
ただ私自身マニュアルをじっくり読みこんだことがなかったのでH.Yamakawaさんの言うとおりマニュアルと向き合ってみたいと思います。
私が使っているレンズは、CBC社製のHG?0808FCS-HSP1です。 |
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SonotaCo Site Admin
登録日: 2004.08.07 記事: 12653 所在地: 139.67E 35.65N
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日時: Fri Jul 20, 2012 8:57 am 記事の件名: ガンマ |
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ガンマについてですが....
まず、ガンマは科学的な測定には元々不向きという話しがあります。
ガンマは、元々ビデオというかテレビジョンを発明しその規格(NTSCやPALなど)を決めた時に
映像の見た目を少し良くするために、暗い部分を見やすくしたいという非科学的な理由で発明されたもので、
暗い部分の明度を非線形に大きくするという処理です。
ビデオカメラのCCDは元々各画素に入ってきた光(光子の数)に比例した量の電荷を
読み出せるようにしたもので、元々は極めて正確な光量の測定が可能です。
大きな天文台での天体の等級の測定も近年はこれを利用して行われています。
ところが、防犯用となどの市販のビデオカメラのガンマを掛けるとこの比例関係が崩れてしまうので、
光量の科学的な測定にそれを使おうとするならカメラの内部で行われている非線形な増幅の逆演算をしないといけなくなってしまい、
カメラの機種毎に測定して補正しないといけなくなってしまうわけです。
こんな煩わしい変動要因はできるだけ排除すべきですよね。
しかし、これはUFOシリーズでガンマの推奨しない理由は他にもあります。
最大の理由は先に書いた通り、夜空の映像のS/Nの問題です。
暗い部分を人間に見やすくするというガンマの処理が多くのケースで夜空のバックグラウンドの
ノイズレベルを増加させ、目的とする対象のコントラストを下げ、
最終的に動体検出の感度を下げることになるからです。
ただし、非常に大気が澄んでいてガンマを掛けてもバックグラウンドが明るくならないようなケースでは
ガンマを掛けても動体検出感度が落ちずに対象を明るく見ることができるケースもありえます。
しかしながら、どんなに空気が綺麗な場所でも月や薄雲でバックグラウンドが明るくなることは頻繁に発生する
ので、同じ条件で長期間観測するのであれば、どんなに空が綺麗な観測地でもガンマはオフにすべきと私は思います。
ash wrote: | とくにガンマが何なのかわからない・・・・ |
ちなみに、どこまでわかっているか書いてくれると返事が書きやすいです。 |
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