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流星群の判定方法
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投稿者
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SonotaCo
Site Admin
登録日: 2004.08.07
記事: 12671
所在地: 139.67E 35.65N
日時: Thu Jun 02, 2016 10:01 am
記事の件名: 流星群の判定方法
流星群判定で説得力のある数値的な基準が作れないか検討しています。
最初に、どのようなものを集中とみなすカという数学的な基準が必要だと思い統計やら確率やら勉強中です。
で、例えば、以下のような確率計算による方法はどうかと思いつきました。
ご意見、ご感想などあればお願いします。
---------------------
例えば、100個の球を10個の箱に投げ入れる時、ある1つの箱にk個球が入る確率とk個以上入る確率はランダムに投げ入れたとすると、図のようになります。
これを散在流星が偶然集中して流星群のように見えてしまう確率に対応させると
、
特定の太陽黄経範囲(例えば1度)で100個の流星が観測された時、
観測確率が同一になるように補正された空間で、
全観測領域の1/10の面積の領域に20個の流星が集中した場合、
それが散在流星の偶然の集中だった確率は 0.0012 しかないので、
それは流星群と認定できる
というような考え方です
いかがでしょうか。
prob1.png
説明:
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前田
登録日: 2004.09.01
記事: 2759
所在地: Miyazai JAPAN (E131.4, N31.8)
日時: Sun Jun 05, 2016 11:24 am
記事の件名: 背景流星数
前田です。
SonotaCoさん、面白そうな提案どうもです。感想を書いてみます。
基本的には、シンプルな発想で違和感ありません。
実際の計算では、
1,仮定されている流星の輻射点分布がランダムでないことが、これまでの観測で分かっているので、その点をどう考慮するか。
輻射点位置が同じでも観測時刻(地方時)によって、背景の散在流星数が変わっていますよね。そこまで考慮するかどうかとか。
2.箱の数の上限とボールの数の下限をどうするか。
3,これはあまり影響しないと思いますが、大きな流星群もあえてこの基準で判定するのか?
4,これも、細かい話かも知れませんが、輻射点の決定には誤差があるので、ボールが箱に入っているかどうかは、1か0かではなく、確率になってきますね。そこまで考えるか。
5,経験的に遅い流星群の輻射点は拡がりやすく、速い流星は狭いことが多いですが、箱の大きさを考えるときにそこまで考慮するか?
実際に自動判定した場合、散在流星源やANTの中はどのように判定されるか、興味あります。上の2のパラメータの決め方次第でしょうか。
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SonotaCo
Site Admin
登録日: 2004.08.07
記事: 12671
所在地: 139.67E 35.65N
日時: Sun Jun 05, 2016 3:46 pm
記事の件名: Re: 背景流星数
コメントありがとうございます > 前田さん
いろいろ検討しているのですが、この方法が分かりやすく、計算も簡単なので、この方法で 少し実験して、うまくいくかどうか調べてみようかと思っています。
うまくいけば、次の流星群カタログは確率付とか確率別にできるかもしれません。
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SonotaCo
Site Admin
登録日: 2004.08.07
記事: 12671
所在地: 139.67E 35.65N
日時: Sat Jun 25, 2016 5:04 pm
記事の件名: 確率計算は....
散在流星が偶然集中する確率を計算するプログラムを作ってみましたが、結論からいうとこの方法は直観と違いすぎる数値になるので、説得力がなく、使えなさそうです。
以下で最初の図は 次のように読みます
データベース全体では 208920個の流星があり、その中で
sol 281.6-283.6 の期間のもので 輻射点誤差 Er が1度未満のものは 1183個あり、その中で
輻射点が ra 174.6, dec 24.6 を中心とする 半径(半中心角)3.1度の円(立体角0.0092ステラジアン)に入るものは23個の流星がある。
その周囲の半径3.1度から5.3度までの ドーナツ状の領域(0.0174ステラジアン)には2個の流星がある。
両社を合わせると25個の流星がある
中心の円と周囲のドーナッツの立体角の比は 0.3462 : 0.6538 である。
25個中23個以上の散在流星が偶然 確率0.3462に入る確率は 0.0000000034であるため、この円内の23個の流星の集中が偶然でない確率は 99.999999 (エイトナイン) 以上である
と一見妥当な感じがするのですが、イロイロやってみると わずかな偏りがすべて高確率の群と判定されそうな 高い値になってしまい、 どうも直観とは大きくかけ離れた数値しか出てきません。
なにしろ、きれいに一様に分布しているものが どこをとっても 群である確率が50% というのも変です。 さらに数が少ない領域では 1,2個が集まっているだけで、99%程度の確率になることも普通ですし、数が多いと少し多めでも 偶然そうなる確率は全くない という結論になりがちです。
2番目の図は 21個の流星のうち 4個が近い所に集まっただけで、それが群である確率が80%以上と判定される例です。
あと、何個になるか というのは一般式で解けるが、何個以上になる確率は 網羅的に数えるか 上限を与える誤差の大きい不等式でしか計算できず、組み合わせ計算は 計算上 指数部がすぐオーバーフローして簡単には計算できなくなるという実用上の問題点もあります。
ま、やってみましたが、うまくいきませんでした。というご報告でした。
UR20070103SM.png
説明:
Com の例
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UR200701032SM.png
説明:
たぶん散在流星だと思う所でも
群である確率が80%とか99%とか計算されることが当たり前でした
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31.46 KB
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SonotaCo
Site Admin
登録日: 2004.08.07
記事: 12671
所在地: 139.67E 35.65N
日時: Fri Jul 01, 2016 9:44 am
記事の件名: 平均密度比による方法
単純で一般的で説得力のある数値による流星群判定基準を求めて さまよっています。
天球上の輻射点プロットで 群の部分とその周辺の密度(単位立体角当たりの輻射点数)の比による判定が 直観にちかくよい感じなのですが、 やってみると はやり首をかしげる所も多いです。
背景となる領域の決め方と 群の半径の決め方が難しい所なのですが、以下は
背景は群周辺の固定立体角(半中心角10度)から群の円を除いたドーナツ部分
群は 背景との密度の比が最も高くなる半中心角(1度以上5度までの範囲で)
とした場合の例です。
ほとんどの主要流星群は sol 範囲2度のデータではきれいに5度以下の判定で 高い比率になるのですが、問題は小さい集中です。
図は、ごく小さい集中が 数値でみると 高い密度になる霊です。
半径10度の中の28個の流星の中で 6個が 半径.1.1度に集中していて、密度比が22.2にもなるという霊です。
UR20110103SM1.png
説明:
こんな感じのばらつき状態で
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UR20110103SM2.png
説明:
ここに6個集まって 高密度になっています。 これは群とよび難いと思うのですが....
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SonotaCo
Site Admin
登録日: 2004.08.07
記事: 12671
所在地: 139.67E 35.65N
日時: Mon Aug 22, 2016 3:30 pm
記事の件名: 5σ
説得力のある集中の判定方法の検討でもう3か月もさまよっていますが、色々考えても 当初の 偶然の確率が十分低い という考え以外になかなか良い案が思いつきません。
この方法の問題点は上の書き込みに書いたように
少し集まっただけで、偶然そうなる確率は大変小さくなってしまい、これが感覚的におかしい
ということでしたが、 おかしいのは私の感覚の方かもしれないと思い直しました。
過日のヒッグス粒子の発見のように 素粒子学では 新発見とするには偶然そうなる確率が 5σ の外である時のみ 発見とみなすという ルールがあるそうです。
この 5σ とは 3E-7 つまり 偶然そうなる確率が 0.00003 %以下という とんでもなく 小さい値です。
(これを 偶然でない確率が 99.99997 以上 と読み替えると感覚的に厳しすぎると思えてしまう所が直観の危ういところのような気がします)
で、これと同じ位厳しい閾値、例えば5σで判定すると うまくいくかもしれないと思いました。
つまり...
全体として十分な数が記録されている 狭い太陽黄経範囲の 赤道座標空間上で
周辺の立体中心角10度程度の範囲SaにNa個の観測があるとき、
その中の 数度程度の狭い範囲ScにNc個の観測が集中した時に それが偶然の集中である確率が 3.0E-07 より小さい時 これを 群とみなす というような感じです
以下はこの方法で計算したサンプルです。 これでもう少し色々調べてみるつもりです。
UR20110104SM_ahy.png
説明:
ahy群の集中は 偶然の確率が E-09オーダーではっきりした集中です。
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30.55 KB
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UR20110104SM_ah.png
説明:
アンチヘリオンのぼやけた部分では
背景20度以下の範囲では E-06 オーダーまでにしかなりませんでした
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