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上田昌良
登録日: 2005.02.07 記事: 3089 所在地: 大阪府
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日時: Sun Sep 04, 2016 6:29 am 記事の件名: 2016年9月2日3:31:47の長経路流星は人工衛星の落下(再突入)か |
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同時流星計算用CSVハブに書き込まれていました
2016年9月2日3:31:47の長経路流星は人工衛星の落下(再突入)か、低速流星か
を確かめておくべきですね。
人工衛星 2253 PAGEOS1の落下の可能性もあります。
http://i.imgur.com/oRSrj3A.jpg
ということで、この流星の速度と減速、突入角をしらべておきたく思います。
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撮影者のSonotaCoさん、上村さん、
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この流星のM********A.XMLファイルをいただけませんか。
送付先は:ueda(at)meteor.chicappa.jp 上田昌良
送付のときは(at)を@に変えてください。
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SonotaCo Site Admin
登録日: 2004.08.07 記事: 12669 所在地: 139.67E 35.65N
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日時: Sun Sep 04, 2016 7:57 am 記事の件名: Re: 2016年9月2日3:31:47の長経路流星は人工衛星の落下(再突入)か |
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全体の経路図とTokyo8の静止画動画です。
速度、経路からみて普通のアンチヘリオン 散在流星と思います。
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開始部分 SD6mm分光カメラ
(暗くてスペクトルは見えません) |
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末端 4K30p
(3840x1920を920x540に縮小) |
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M20160902_033149TK8_1.mp4 |
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後半の4K動画(H264圧縮)です。
非圧縮だと 1ファイルで4Gもありました |
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ファイル名: |
M20160902_033147_TK8_U1C.mp4 |
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ts007
登録日: 2004.08.09 記事: 5069 所在地: 埼玉県川越市
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日時: Sun Sep 04, 2016 1:36 pm 記事の件名: こちらでも撮影できています。 |
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解析を昨日していたので遅くなりました。天頂カメラがここ数日おかしくなっていて西カメラだけです。
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M20160902_033145_saitama1w6.wmv |
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上田昌良
登録日: 2005.02.07 記事: 3089 所在地: 大阪府
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日時: Thu Sep 08, 2016 12:36 pm 記事の件名: 軌道計算結果の暫定値 |
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低速流星の軌道(2016年9月2日3:31:47 JST)
現在、報告をいただいたデータで計算をしました暫定値を報告します。
次の諸氏から提供していただきました。
SonotaCo(東京都、カメラ3台、M16046, M16047, M16048)
上村敏夫(新潟県、カメラ2台、M16049, M16050)
藤井大地(神奈川県他、カメラ4台、M16051, M16052, M16053, M16054)
これらの同時流星で、天球上の交差角が大きい組合せで計算をしました。
発光点側の初速、V∞=15.8 km/s±2.0 km/s
消滅点での終速、V = 9.4 km/s±1.6 km/s
大気による速度の減速がみられました(下記の図)。これはSonotaCoさんの4Kによる撮影によるものです。
発光点の高さ、 80.6 km
消滅点の高さ、 60.0 km
実経路長、 約126 km
この流星は速度がかなり遅く、人工衛星の落下を疑うような遅さでした。今回のものは流星でした。
今後、データの提供がありますと再計算をしますので、若干、結果の数値がかわることがあるかもしれません。また、同時流星の組合せで天球上の交差角が小さい場合も計算を進めます。
最後に、データをこころよく提供していただきました皆様に感謝申し上げます。特に、上村氏には、再度、Analyzer処理をしていただきましたこと改めまして御礼申し上げます。
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速度の減速がみられました。撮影者:SonotaCo氏、4K |
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同時流星の組合せで、天球上の交差角が大きいものを使いました。 |
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上田昌良
登録日: 2005.02.07 記事: 3089 所在地: 大阪府
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日時: Mon Sep 12, 2016 10:31 pm 記事の件名: 軌道計算結果の最終報告 |
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低速流星の軌道計算結果(2016年9月2日3:31:45 JST)
上田昌良
1.はじめに
SonotaCo Networkの同時流星計算用CVSハブにSonotaCo氏から次のような書き込みがありました。「9/1-2 東京は晴れ、透明度が少し落ちてきました。033147 に3カメラに渡る長経路流星がありました。 西から北です」この文面を見た小生は人工衛星の落下の可能性もあると直感しました。以前にも2015年3月29日21:48:36 JST人工衛星の落下(大気圏再突入)が本Networkで捉えられていましたので。それで撮影者の方々にデータの提供の依頼をしました。
この同時流星の軌道計算結果から次のとおり速度が求まりました。
発光点側の初速、V∞=16.0 km/s±2.7 km/s
消滅点での終速、V = 9.4 km/s±1.6 km/s
次に発光点の高さは、85.8 kmで、消滅点が60.0 kmでした。
また、実経路長は、166 kmとかなり長く、継続時間も11秒もあり、雄大な流星でした。
ただし、雄大な流星でしたが、絶対光度(100 km基準)は、-1.9等とそんなに明るくありませんでした。
今回の流星は、9月4日付けで本NetworkにSonotaCo氏が発表しているように散在流星でした。人工衛星の落下ではありませんでした。もし、人工衛星の落下であれば、その初速がV∞=11.2 km/s以下になります。この11.2 km/s値は地球脱出速度です。人工流星となった例は、2010年6月13日に地球大気圏に再突入した小惑星探査機「はやぶさ」は突入時の初速がV∞= 12.1±0.3 km/sでした(上田他、2011年)。この速度から「はやぶさ」は人工衛星でなく”人工流星=人工惑星”であったことがわかります。蛇足ながら流星を地上から観測した初速はV∞= 11.2?72.8 km/sの範囲内にあります。もちろん、72.8 km/sを超す速度を持つ流星は太陽系外からやってきた流星ということになります(注:速度が正確に決定できている場合)。
2.流星のデータ
今回の流星データは、次の諸氏から提供していただきました。そのデータは、UFOAnalyzerV2で処理をした位置測定データです。
SonotaCo(東京都、カメラ3台、M16046, M16047, M16048)
上村敏夫(新潟県、カメラ2台、M16049, M16050)
藤井大地(神奈川県他、カメラ4台、M16051, M16052, M16053, M16054)
山川(石川県、カメラ1台、M16055)
関口孝志(埼玉県、カメラ1台、M16056))
これらの提供していただいたデータファイルは、EXCELで開くのですが、M16049が開けませんでした。それで撮影者の方に再度、UFOAnalyzerV2で処理をお願いしました。また、撮影者を間違えて依頼をし、たいへんご迷惑をかけてしまいました。なんやかんやと失礼なミスもありましたが、撮影者の全員の方からデータの提供がありました。
ここに流星データを提供していただきました皆さんに感謝を申し上げます。
3.減速
同時流星の軌道計算については、UFOOrbitで計算処理ができます。そして、このソフトで減速の様子をみることができるそうです。しかし、小生は、各フレームごとの速度の数値を取り扱って減速を見てみたいのです。この軌道計算にはorbit3という古いソフトを使いました。
この流星の消滅点まで写っていたのが、M16048とM16050でした。M16048は4Kの撮影で、測定はフレーム間隔が1/30秒で、その間隔で観測速度が求まります。結果は、地球大気による減速がみごとにでました(図を参照)。M16050のほうもワテックカメラで撮影されたもので、測定は1/60秒間隔です。こちらも減速のようすがみえました(図を参照)。減速がわかりますと、光っていた最終の速度がわかり、燃え尽きなかった流星物質があった場合には、観測速度が0 km/sになった地点から自然落下が始まり隕石落下の予報が可能となります。
4.視輻射点
同時流星で最も重要なのが輻射点位置です。この位置が正確でないと同時流星に関連する他の事柄が正確には求まりません。この輻射点の精度良く決まる1つが、同時流星の天球上の交差角で、その最も良いのが90°です。「表 2地点の組合せによる視輻射点位置表」中には、その交差角Qが89.4°という理想的な組合せがあります。しかし、交差角だけでなく、他の要因もあり、例えば、写った経路長の長さや位置の測定精度も影響します。今回の例では、交差角が3°や4°という小さい角度では、輻射点の決定精度が悪いということを認識せざるを得ません。
結論から、今回はQ=89.4°という理想的な組合せ、M16056とM16049から計算した視輻射点位置を使うこととしました。
5.まとめ
低速で長経路の流星が写った場合には、天然の流星か、人工衛星の落下かを調べておくことが大切なことだった。明るさが絶対光度で-1.9等と火球でない流星でも、突入角が9.3°と小さい角度で大気圏に突入すれば、その実経路が166 kmという長さに達することがある。しかも今回のように継続時間が11秒もある流星が長野県佐久保町上空から栃木県茂木町上空に流れたのでした。
今回の軌道計算に当たって、撮影者の方々とのコミュニケーションをとっておくことが大切なことが再認識された。これは近い将来起こるかも知れない隕石落下というXデーにその撮影データのスムーズな収集に役立つだろう。
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最終編集者 上田昌良 [ Mon Sep 12, 2016 10:50 pm ], 編集回数 2 回 |
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