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UFOOrbitV2における誤差計算について

 
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投稿者 メッセージ
SonotaCo
Site Admin


登録日: 2004.08.07
記事: 9142
所在地: 139.66E 35.65N

記事日時: Sun May 15, 2016 7:35 am    記事の件名: UFOOrbitV2における誤差計算について 引用付きで返信

International Meteor Organization (IMO)の機関紙 WGNの 44-2 (2016 Apr) が発刊され、オンライン版の公開が始まりました。
この号に "Observation error propagation on video meteor orbit determination" というタイトルで、
新たに開発した UFOOrbitV2の誤差計算方法とその評価についての論文を投稿しました。
bibocode は以下となりました。
IMO bibcode WGN-442-sonotaco-error
NASA-ADS bibcode 2016JIMO...44...42S

概要は以下です。
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SonotaCo Network の実際の観測時に測定記録されている 観測誤差( 比較恒星位置測定誤差 ddeg と 経路直線性誤差 cdeg ) を
モンテカルロ法の1000回のシュミレーションにより誤差伝搬する機能をUFOOrbitV2(UO2)に付加した。
観測輻射点位置誤差の尺度として、1000個の赤道座標上の平均位置 からの角距離 Er を使うこととした
この方法を 10年分のQUA極大時の太陽黄経1°範囲のデータ等で評価した所、 Erの制限によって 流星群の集中を高めることができ、
短期間の輻射点分布は QUA では 3.1°x 1,7°の範囲、AACでは0.3°x0.4°の範囲に集中していた。
Erは1つの数値で観測の精度を表す有用な数値になるが、輻射点誤差分布は観測における様々な非対称性により異方性が存在している。
SonotaCo Networkの観測結果である SNM はこの方法により過去の分を含めた全流星について再計算し、
誤差付きのデータセットとして それを計算したUO2の新しいバージョンと一緒に近い将来公開する予定である。
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現在、この近い将来に向けて作業中で、公開方法、公開時期などはまだ決定していません。
本来、この論文は本来1年前に出す予定でしたが、引っ越しなどがあり遅れてしまいました。
個別に公開すると混乱を招きかねないので現時点では 10年分のデータセットとして来年公開する案が有力です。
ちなみに 新しいUO2は 誤差計算モードだと従来の1000倍の計算時間がかかります。
進捗があったらまた報告します。

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WGNへの投稿は数回していますが、今回から 査読付き でした。 科学的査読と英文のちゃんとした査読がありました。異方性の話は科学的査読者と編集者のリクエストで加えた内容ですが、科学的査読はさほと問題なかったのですが、 英文の査読では たーくさん 修正されてしまいました Embarassed 殆どが 冠詞の使い方など (誤差は数えられる名詞かどうかというような話) でしたが、論文として格調を保つための用語の言い換えなどもあり、自分の英語がどんなものなのか知ることができ、勉強になりました。 Surprised
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SonotaCo
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登録日: 2004.08.07
記事: 9142
所在地: 139.66E 35.65N

記事日時: Thu Dec 14, 2017 4:10 pm    記事の件名: Re: UFOOrbitV2における誤差計算について その2 引用付きで返信

International Meteor Organization (IMO)の機関紙 WGNの 45-5 (2017 Oct) が発刊されました。
この号に "Exhaustive error computation on 3 or more simultaneous meteor observations" というタイトルで、
SonotaCo Network の10年分のデータのまとめの過程で生まれた UFOOrbitV2の計算方法の改良についての論文を投稿しました。

これは3点以上の同時観測があった時、その考えられるすべての組み合わせについて誤差計算し、誤差が最も少なくなる組み合わせを選んで結果とするというものです。
具体的には N 個の同時観測があった時、その冪集合の全要素(2^N-N-1通り、Nが12なら4083個の全部の組み合わせ)につき誤差計算してしまい、最良の組み合わせを確実に選ぶというわけです。
これによって過去の全観測について自動的な軌道計算結果の誤差低減が可能になり、過去10年分の3点以上の同時観測(73636個、全体の約30%)について再計算した所、
その平均誤差は1.75度から0.89度に改善され、輻射点誤差1度以下の流星数は46102から55436と20%増加した というのが要旨です。

従来、全観測を無条件に利用すると最終誤差が極端に大きくなってしまう場合があり、計算に使用する観測を自動的に選択できれば 誤差低減できる可能性があったわけですが、
今回これを網羅的計算によって解決したわけです。ちなみに 過去10年分の23182個の全流星に対する再計算時間は4.1GHzCPUで31.1時間でした。

現在この方式をく使って、皆さんの過去の全観測のまとめをして論文を書こうとしています。今回の論文はその発表のため、技術的な点を先に説明するためのものです。
全体として遅くなっていてすみません。
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前田



登録日: 2004.09.01
記事: 1614
所在地: Miyazai JAPAN (E131.4, N31.8)

記事日時: Sat Dec 23, 2017 10:02 pm    記事の件名: 面白そうですね。 引用付きで返信

前田です。
ふたごとその後の整理などで、このスレッドに気づくのが遅れました。

確かに、多点になると1つ測定などがおかしいデータが入ると
重み無しで平均をとると、誤差が大きくなりそうですね。

N=2の時は組み合わせは1通りですが、N=3の時は、2^N-N-1 =4ですね。
観測地を1,2,3とすると、 12,13,23 で3通りですが、123 を加えて
4通りということでしょうか。観測地が増えることによる誤差の低下と
その中に観測誤差の大きな観測結果が含まれることによる誤差の増加を
解析的に見積もるのは、とても大変なので、全部計算して見付けるようにした
という理解でよいでしょうか。
すみません、会費払い忘れて、WGN読めていません。

観測で誤差を、約半分にするというのは、すごい
大変だと思うので、計算でそこまでできるのには、感心してしまいます。

軌道計算は疎いですが、多点になると、観測地間の時計の誤差がどのように影響しているのかなど、興味有ります。
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SonotaCo
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登録日: 2004.08.07
記事: 9142
所在地: 139.66E 35.65N

記事日時: Sun Dec 24, 2017 8:37 am    記事の件名: Re: 面白そうですね。 引用付きで返信

前田 wrote:
N=2の時は組み合わせは1通りですが、N=3の時は、2^N-N-1 =4ですね。
観測地を1,2,3とすると、 12,13,23 で3通りですが、123 を加えて
4通りということでしょうか。観測地が増えることによる誤差の低下と
その中に観測誤差の大きな観測結果が含まれることによる誤差の増加を
解析的に見積もるのは、とても大変なので、全部計算して見付けるようにした
という理解でよいでしょうか。

コメントありがとうございます。 その通りです。

当然 組み合わせの数が級数的に増加するのが問題で、
計算した最も多い同時観測数は20で これ1つの計算に 6.7時間かかりましたがこれはなんとか計算しました。
が、 もう1つ29の同時観測というデータがあって、かのアースグレーザーのものなのですが、これは計算時間が推定で133日かかるということで計算を途中で打ち切りました。

-----------以下 追記で 自分のためのメモです ---------
20個の同時観測の有効な組み合わせの数は 2^N-N-1 = 1048576 (約100万)
モンテカルロ法ではその1つ1つについて1000回の誤差計算なので、
20個の同時観測の網羅的誤差計算に必要な誤差計算数は 10,4857,6000 (約10億)
これが6.7時間= 24120秒 なので、
現在のUFOOrbitV2の1回の誤差計算に必要な時間は 約23マイクロ秒/4.2GHziCore

Intel Core i7 4.2GHz の1スレッドは 18000 Mips と言われているので
18000M x 23マイクロ = 414000命令/誤差付軌道計算 (流星のフレーム数、同時観測数に依存するので 要注意)


最終編集者 SonotaCo [ Mon Dec 25, 2017 9:08 am ], 編集回数 4 回
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前田



登録日: 2004.09.01
記事: 1614
所在地: Miyazai JAPAN (E131.4, N31.8)

記事日時: Sun Dec 24, 2017 7:40 pm    記事の件名: ありがとうございます 引用付きで返信

前田です。
SonotaCoさん、解説ありがとうございます。

大学の時に、関東写真流星ネットワークで3点観測の誤差の計算について熱く議論していていたのを思い出しました。たぶんこの方法が正解なんでしょうね。

29点観測なんてあるんですね。
>これは計算時間が推定で133日かかるということで計算を途中で打ち切りました。

ここを読んで、一部で有名な以下の動画を思い出しました。
https://www.youtube.com/watch?v=Q4gTV4r0zRs
時間のある人は、どうぞ。

雑談になってしまいすみません。
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