上田昌良
登録日: 2005.02.07 記事: 3090 所在地: 大阪府
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日時: Sun Sep 16, 2018 8:10 pm 記事の件名: 地球大気で流星が顕著な減速を始める高度 (まとめ) |
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地球大気で流星が顕著な減速を始める高度
報告:上田昌良
2018年9月8-9日に開催されたきのくに和歌山流星会議にて表題の研究発表を
しました。その抜粋を掲載します。
今回は、2010年から2017年の間にSonotaCo Network、 火球掲示板、OAA流星課に報告のあった中で、著しく減速した38個のTV同時流星を使いました。
下記の図1は、初速が35.8km/sのGEM群です。著しい減速は高さが49kmで始まっています。
図2は、今回調査した著しい減速がみられた38個の流星を赤●で、突入角と実経路長で示した。その比較のため2018年2月の全同時流星を青●で、3月
の全同時流星を緑●で示した。
図3は、著しく減速した38個のTV同時流星の光度だけからは、顕著な減速高度との関連はみられなかった。
「TV同時流星の軌道計算から著しく減速をはじめた高さ」を調べた結果のまとめ
・図2流星の突入角と実経路長の関係から、例えば、突入角が60°付
近の集団でその中の実経路長が長い流星に顕著な減速が起こって
いた。このことはどの突入角でも同じ傾向にあった。
表1は、図2の関係から、例えば流星が70°で突入すれば、実経路長が58km程度あれば、顕著な減速が起こるというように突入角と実経路長の
関係を数値で表したものです。
・顕著な減速が始まる高度は、27kmから82kmの範囲で起こっており、
この範囲ならどこの高度でも起こる現象でした。ただし、今回の調査
では、顕著な減速は高度30kmから60kmの範囲で起こった流星が多くありました。
地球大気で流星が顕著な減速を始める高度を調べてみました。今後も注目していきますので、皆様方のご協力をよろしくお願いします。
表2に今回の著しく減速した38個のTV同時流星データを示しました。表2中の31個が散在流星でした。表2の1個が小惑星探査機はやぶさ本体(母船)
の大気圏再突入でした。散在流星が圧倒的に多く、流星群に属する流星が少なかったのが目に付きました。
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