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IAUの新流星群の命名手続き
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投稿者 メッセージ
SonotaCo
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登録日: 2004.08.07
記事: 12653
所在地: 139.67E 35.65N

記事日時: Sat Mar 28, 2009 9:19 am    記事の件名: IAUの新流星群の命名手続き 引用付きで返信

IAUの新流星群の命名手続き

WGN 2009 Feb に IAUのコミッション22メンバによる新流星群の命名手続きの指針が発表されました。
WGN 2009 Feb (Vol 37) は現在以下のページから無料でPDFがダウンロードできます。是非ご一読下さい。
http://www.imo.net/

概要としては、新流星群の発見者は、その発表(WGNを含む)の前に IAUに報告して登録符号を
貰うようにということのようです。
連絡先は
眼視、または単点のビデオ観測者--> Dr.Jurgen Rendtel (jrendtel@aip.de).
確度の高い新流星群発見者 --> Dr. Tadeusz J. Jopek (jopek@amu.edu.pl).

流星群も超新星や彗星の発見のように発見手続きが確立されようとしているようです。
歓迎すべきことだと思います。

------
しかし、当面の私の問題は既にWGNへの投稿手続きが終わっている2007-2008の皆さんの観測のまとめの論文にある沢山の新流星群です。どうしようか困ってしまいました。
とりあえず、その扱いについて、委員会のチェアである Peter Jenniskens と 管理元となる Tadeusz J. Jopek に相談をしてみるつもりです。
アドバイスある方お願いします。
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上田昌良



登録日: 2005.02.07
記事: 3084
所在地: 大阪府

記事日時: Sat Mar 28, 2009 1:11 pm    記事の件名: Re:IAUの新流星群の命名手続き 引用付きで返信

SonotaCoさん、 皆さんの総力をあげた観測から新流星群が
見つかっていることに敬意を表します。
現在では、まだ新流星群の命名手続きがIAUで決定されているわけでは
ありませんので、著者のお考えで論文を発表してよいと思います。
(これは上田個人の考えです。WGNへの投稿は現在では特に気にせず
 そのままで良いと考えます)

しかし、今の状況でも同時流星による新流星群の発見では、Dr. Tadeusz J. Jopek に
連絡しても間違いではありません。

この新流星群の命名手続きにつきましては、
BOLIDES AND METEORITE FALLS
International conference on the occasion of the 50th anniversary of
the Pribram meteorite fall, and the 80th birthday of Zdenek Ceplecha

Prague, Czech Republic, May 10-15, 2009
で事務的なことが話し合われ、ほぼ全容が決定するようです。
従いまして、意見や要望がある方は、この会議(研究会)に参加
して意見要望を述べるべきです。ただし、その委員でもない
アマチュア天文家の発言が許可されるでしょうかは?です。
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SonotaCo
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登録日: 2004.08.07
記事: 12653
所在地: 139.67E 35.65N

記事日時: Wed Apr 01, 2009 5:36 pm    記事の件名: IAU とのやりとり 引用付きで返信

IAU C22 chair の Dr. Peter Jenniskens と連絡を取り始めたのですが、彼は即座に対応してくれています。
今回の私の論文には IAU の Established List にない 14 の流星群が含まれているのですが、 そのうち 4つについては IAU の Working List の方に既にあるとのことで、それに準拠した名前になりそうです。
残る10個の新流星群については、8つは合意に達し、IAU 流星群番号と新しい名前と符号を既に貰いました。
残る2個については、まだメールのやりとりが続いています。
(WGNへの投稿内容についてはどうなるかわかりません。 IMOに問い合わせていますが、もう編集は終わっているのでIAU準拠にするのは難しいかもしれません。)

ということで、皆さんの2007-2008の観測結果から求めた新しい流星群は、5月のミーティングや9月の総会に掛けられ、IAUの正式なものになる可能性が出てきました。

みなさん前向きに対応してくれるのが嬉しいです。 皆さんの観測がちゃんとしているからですね Razz
-------
Peter Jenniskens からは 最初に "あなたは誰だ Question" と聞かれました Wink
急に14個もの新群の話しをしたので驚いたんだと思います。
Juergen Rendtel からは お前も新流星群報告を予備審査するグループに入れと言われました Shocked
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avell



登録日: 2006.10.17
記事: 38
所在地: 千葉県船橋市

記事日時: Fri Apr 03, 2009 9:43 am    記事の件名: 新流星群の命名について 引用付きで返信

ご無沙汰しています。

ピーター・ジェニスキンズから、SonotaCoさんがWGNに投稿された論文について、吟味する旨の連絡がありました。そして、実に、久々(1年数ヶ月振り)にこの掲示板を覗いており、目覚ましい発展にびっくりしました。

ヨペックとリストを精査した結果、SonotaCoさんが発見した4つの群については、IAUリストの中で同定できたそうです。
J4_bPs (NIAに類似しているがVgが速い),
J4_aVi (数日だけの活動なので、alpha Virginidsとは異なる)
J4_gDr (異様な輻射点移動を示している)
その他の10個の新しい流星群は、IAU Working Listに入れることで検討しています。J4_gDr に関しては、まだよく分かっていないのでペンディング見解。

SonotaCoさんが申請された新流星群に問題が無ければ、これで登録を進める予定です。何かご意見があれば、ごちらに書き込んで頂ければと思います。
論文をWGNの次の号に掲載されるように、命名委員の方で論文を精査しているところです。

PS; 5月にチェコで開催される学会に参加します。議論すべき点があれば、お知らせください。
台湾でも早くUFOCaptureを立ち上げたいと考えながら、現在取り組んでいるプロジェクトにかまけてまだ実現されていません。チェコ・オンドジェヨフ天文台の研究者を台湾に短期滞在させる計画で予算申請中なので、これを機に設置を考えています。

3/22-5/1 ハワイ滞在中...
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SonotaCo
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登録日: 2004.08.07
記事: 12653
所在地: 139.67E 35.65N

記事日時: Fri Apr 03, 2009 6:16 pm    記事の件名: Re: 新流星群の命名について 引用付きで返信

書き込みありがとうございます > avellさん

時々ブログを拝見してましたが、ハワイとは羨ましいなぁ... と思っていました。

ここ数日はピーター・ジェニスキンズと毎日のようなメール交換でしたが、
本日朝、ようやく合意に達し、ジェニスキンズがサーキュラーを出すといっていたばかりなのに、もうavellさんの所に届いたんですね。

avellさんがC22のメンバーであることは知っていたのですが、
今回は時間が無かったので、直接ピーター・ジェニスキンズと話しをしました。
初めてで、最初は文化のすり合わせのような感じもありましたが、
氏の要求する資料に対応しているうちに合意に達しました。

既存群との重複については、私もEstablishedリストとの比較はしたのですが、
Working リストとの比較をしなかったので、4つの重複がでました。

J4_gDrはKCG関連の中のものですが、7月の終わり、つまり普通のKCGより早い時期に集中して出現したものです。
J4_gDrの出現自体は疑いようのない明瞭な集中でしたが、KCG群は年によって分布が様々なようでどう解釈すべきかは難しい問題なので、その旨ジェニスキンズに伝えてあります。

結局、10個の新群の全てに新符号が付与されるということになりそうで私としてはとても嬉しく思っています。

とにかく今回の件は、今後の新流星群発見にともなうIAU 仮符号取得のモデルケース
みたいなものなので、今後の皆さんの参考用に、その経緯をまとめたものをそのうち
日本の雑誌に投稿しておこうと思っています。
今後は新群の発見は 新星、超新星、小惑星、彗星の発見と同様に即時に審査され
IAUから仮符号が発行されることになりそうで、とても嬉しいです。

5月の会合には、お伝えしておきたいことが幾つかあります。
論文には書かなかった 2007-8におぼろげな集中をみせている既存群 と
今年になって活発に活動した既存群などについてです。
いずれここにまとめて書いておきますので、会合の前にここをチェックして頂けると嬉しいです。
よろしくお願いします。
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SonotaCo
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登録日: 2004.08.07
記事: 12653
所在地: 139.67E 35.65N

記事日時: Fri Apr 10, 2009 2:09 pm    記事の件名: IAU の新符号を使用することとなりました。 引用付きで返信

WGN に投稿していた 皆さんの2007-2008年の観測結果を基にした 新流星群カタログについてですが、
新たに IMO MDC Working list に今回見つかった 11の流星群を 新群として登録することにより、
今年2月に表明された 新流星群命名手続きに準じて すべて IMO MDC の管理する Established list および Workin list 内の符号が使用されることとなりました。

迅速な IAU と IMO の対応に感謝しています。

今後の新流星群の発表には 投稿前に IAU の新名称決定手続きが必要です。
今回の経緯を含めて、参考のため、国内の雑誌に今回の概要を投稿しておこうと思っています。

尚、一部の方にご説明した J4_xxx というのは 紛らわしいので今後使用しません。
UFOシリーズ用には 今回のIAU 符号を反映した J5_xxx を使用する輻射点リストを論文出版後に公開する予定です。

IAU Working list は近々今回のものを含めて更新されることになっています。
ちなみに さぎたりうすさんが2006年に投稿した 10月のおおぐま群 は #333 OCU で
今回の論文の11群は それに続く #334 から #344 になりました。
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SonotaCo
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登録日: 2004.08.07
記事: 12653
所在地: 139.67E 35.65N

記事日時: Fri Apr 10, 2009 11:06 pm    記事の件名: 参考資料 引用付きで返信

Jopekから IAU MDC のリストの一覧表をもったらので、我々の観測で一致する流星数を数えてました。
ご参考までに、CC しておきました > avell さん
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さぎたりうす



登録日: 2004.08.09
記事: 4391
所在地: 大阪府大阪市東淀川区

記事日時: Fri Apr 10, 2009 11:15 pm    記事の件名: Re: IAU の新符号を使用することとなりました。 引用付きで返信

SonotaCo wrote:
WGN に投稿していた 皆さんの2007-2008年の観測結果を基にした 新流星群カタログについてですが、
新たに IMO MDC Working list に今回見つかった 11の流星群を 新群として登録することにより、
今年2月に表明された 新流星群命名手続きに準じて すべて IMO MDC の管理する Established list および Workin list 内の符号が使用されることとなりました。


SonotaCoさん、新符号取得おめでとうございます。
SonotaCoネットワークの観測で多くの新流星群や既往の流星群でもこれまで知られていなかったKCGのような振る舞いをするもの等、新事実が分かってきましたが、おおぐま群でエネルギーを使い果たしてしまい、なかなか国際的に発表するに至らず、歯がゆい思いでした。
SonotaCoさんに一念発起していただき、このような形で実を結んだことを大変うれしく思います。
発表された以外にも怪しげな領域があり、中には流星群とはいえないものの、明らかに既知の小惑星に類似する軌道をもった複数の流星が捉えられているものなど、興味深い対象がいっぱいあります。
次に楽しみなのは、新流星群の軌道をもとに母天体の彗星や小惑星が発見されることかなと思います。10月おおぐま群や1月のξおおぐま群は、それほど拡散していないので、きっと軌道上のどこかに母天体がうろうろしていると思うのですが Wink
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SonotaCo
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登録日: 2004.08.07
記事: 12653
所在地: 139.67E 35.65N

記事日時: Sat Apr 11, 2009 11:29 am    記事の件名: Re: 新流星群の命名について 引用付きで返信

avell wrote:
5月にチェコで開催される学会に参加します。議論すべき点があれば、お知らせください。


個別の群については、目下検討中で 4月末までには J5 カタログとして私の見解をまとめようと思っていますが、
それとは別に IAU C22 について、基本的な考え方に対するの私の要望をまとめてみました。
現在のIAUの考え方になっている部分もあると思いますが、 違う考えの方もおられるようで、議論の上、これらの点に関するコンセンサスを作っていただければ素晴らしいと思っています。
--------------
IAU C22 への提案 SonotaCo 2009/4月
1. 流星群は判別可能な明瞭な集中のみとすべき
・集中は4次元空間上で判断すべき
次元は [SonotaCo 2009]のように (sol,α,δ,Vg) でもよいが
(sol, λ, β, Vg) または (sol, λ-λs, β, Vg) でもよいだろう

・明瞭さの判断は、4次元空間上の周辺の流星と比較した上で
母天体軌道との直接の関係を維持していると推定されるものとすべき

・4次元空間上で区別でできない程近い流星群は、1つに統合すべき

・Shower, Complex, Cluster の考え方は整理する必要がある。
[案] 原則として、同一母天体と推定される連続する活動は1つの Shower とすべき。
昇交点 と 降交点の双方で地球軌道と接するものは Complex とすべき
同一母天体の異なる年のダストトレイルによる1つの流星群内の部分的な集中は Dust Trail Cluster などとして扱うべき。

・Apex,Anti Helion,Troidal など母天体との関係が示唆されていないものは Source として Shower の議論からは明確に切り離すべき

2. 流星群名リストと流星群カタログは独立すべき
established list, working list は 群名のリストであり、カタログではない。
現在これが混同されているため、運用が困難になっている。

リストとは名称の重複や曖昧さを避けるための群名の一覧であり、これには存在しないものや、他と類似度の高いものが含まれても良い。
リストは新群のユニークな名称決定のために必要である。

カタログとは年毎に変化する数値パラメータを伴っているもので、日々の観測と新群の発見のために必要なものである。
ここでは 近年活動のない群や 他と同一とされる群は排除し、パラメータは常に最新の観測結果に基づくものにする。

この両者を独立させることにより、ユニーク名称の維持と新群判定の2つの目的を達成できる。


[提案]IAUのリストはリストであって、カタログではないので、established と working を統合して
名称の重複や曖昧さを避けるための1つのリスト MDC shower code list とし、これとは別に詳細な
パラメータを含む形で現行の流星群カタログ Current shower catalog を作る。

現在のestablished list の中には SIA と SDA のように共存しがたいものが含まれており、存在が怪しい群も多い。
この際、一度working listと統合し、近年の活動を中心とするカタログを別に作ることにすれば この問題を解決できる。

これにより、名称統一作業を他の作業から分離でき、個々の流星群の存在確認を待たずに早期に完結できる。
(Established list を全面的に見直すという手段も 一時的にはこの考えとほぼ同一の効果を実現できる)

3. 流星群 新発見の公式な認定手続きを確立すべき
新発見に対する名称決定手続き(MDCで行われ始めたもの) の 他に 新流星群の速やかな認定システムの構築が望まれる
新発見の認定は IAUの総会をまたず、速やかに(1週間程度で) 為される必要がある。
その確立によって、新流星群の発見は 超新星、小惑星、彗星 などと同様に社会に認知されるものとなる。
これは流星研究者のモチベーションを高め、流星研究を活発にする。

4. ECO 研究へのパラダイムシフトはいかがでしょう
流星研究は、地球衝突天体(ECO: Earth Collision Object)の直接的な研究である。
輻射点分布の研究は、直接的な地球衝突可能軌道の研究である。
流星研究は将来の地球衝突天体の予測を可能とする。
流星研究は人類の生存を掛けた大問題であるとの立場へのパラダイムシフトを提案する。
--------
誰か 英訳してくれたりします?
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SonotaCo
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登録日: 2004.08.07
記事: 12653
所在地: 139.67E 35.65N

記事日時: Sat Apr 11, 2009 12:00 pm    記事の件名: Re: IAU の新符号を使用することとなりました。 引用付きで返信

さぎたりうす wrote:
次に楽しみなのは、新流星群の軌道をもとに母天体の彗星や小惑星が発見されることかなと思います。10月おおぐま群や1月のξおおぐま群は、それほど拡散していないので、きっと軌道上のどこかに母天体がうろうろしていると思うのですが Wink

MDCから貰ったリストには IAU が把握している母天体候補も記載があります。
5月に出す UFOシリーズ用の新しい 流星群リストには そられの記載も含めます。
まだ空欄も多いです Very Happy
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前田



登録日: 2004.09.01
記事: 2754
所在地: Miyazai JAPAN (E131.4, N31.8)

記事日時: Sun Apr 12, 2009 12:58 pm    記事の件名: 提案について 引用付きで返信

前田です。
SonotaCoさんの提案のうち2と4が特に興味深いですね。
1は以前からのSonotaCoさんの主張で、納得できます。
2の考え方は新鮮ですが、そこまでIAUが原案を大きく変えるか見守りましょう。
4に関しては始原天体の時に少しそのような話も聞いたので、なるほどといえます。

このボードしか読んでいない方に少し私の知るところの背景を記します。
私は日本流星研究会にも属しており、そちらからもIAUへの提案が検討されています。
ただ、組織が大きいもので一枚板とはいえず、有志からの提案となるそうです。
そこでは、established と working の問題も指摘はしていますが、SonotaCoさんの提案まで踏み込んでいません。
さて提案はIAUの日本の委員のavellさんを通じて行われますが、NMSや、SonotaCoさんや、(他にもあるかもしれません)をまとめて、日本の意見として出されるのではないかと思います。(このあたりから、あまり確信がない)
日本内でも幅の広い意見分布がある思いますが、それはavellさんが判断されるのではないかと思います。多分日本のように流星関係のグループが複数あっていろいろな意見を持っているのは世界的にも珍しいと思います。(それだけ活発ということでもありますが)
いずれにしても、冥王星が惑星の基準から外れたように、次回のIAUの決定は流星観測者にとっては非常に重要なものになると思います。

以上は私の個人的な見解なので、間違っている所は指摘してください。
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上田昌良



登録日: 2005.02.07
記事: 3084
所在地: 大阪府

記事日時: Tue Apr 14, 2009 12:43 pm    記事の件名: Re:提案について 引用付きで返信

IAUの新流星群の命名手続きで、
IAU第22委員会では、新流星群の基準をどこかに
公表しているのでしょうか、
認定するには基準が必要ですよね。

例えば、一晩に5個以上の流星群に属する流星を
観測し、その出現が2,3夜続いた。離れた地点での
2カ所以上の観測がなければダメ、

とかが必要と思います。これがありませんと、眼視観測で
新流星群を見つけたと言っても、その認定にあたる
レンテルさんが困るでしょう。
同時流星でも何個で新流星群とするのかを先に決めて
おきませんと後日のトラブルのもとになるように思います。
10個の同時流星からの決定では新流星として認め、9個
ではダメではもめるのでは、、

私は、IAUなどのホームページをさがしましたが、新流星群
の基準を載せたページを見つけられませんでした。

どなたか知っておられましたら教えて下さい。
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SonotaCo
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登録日: 2004.08.07
記事: 12653
所在地: 139.67E 35.65N

記事日時: Tue Apr 14, 2009 1:35 pm    記事の件名: Re:提案について 引用付きで返信

上田昌良 wrote:
IAUの新流星群の命名手続きで、
IAU第22委員会では、新流星群の基準をどこかに
公表しているのでしょうか、
認定するには基準が必要ですよね。

私の知る限りこれは未だ存在しません。
季節や座標によって周辺の散在流星数も大きくかわり単純な数では判断できません。
どの位シャープに集中しているかという尺度が未だ数値化されていないことが原因です。
さらに、既知の流星群の分枝であるかどうかを判断する必要もあり、そこにも基準が必要です。もちろん観測の精度や観測方法も問題になります。
これらが、難しいので現在はC22の合議性になっていて、色々な側面から検討し、委員の合意が得られれば認められます。
従って、新流星群とする根拠、既知の群との違いなどをどれだけ提示できるかが、ポイントになります。

単点や眼視観測の結果はさらに判断が難しいので、Rendtel さんが世界中の観測ネットワークに問い合わせてその確認をするシステムが構築されようとしているわけです。

今回の私の経験談をそのうちまとめます。
ちなみに、ここ数年間で新符号を得たのは さぎたりうすさん の OCM と今回の11群の12個だけ、つまり全部SonotaCo Networkの観測によるものです。
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さぎたりうす



登録日: 2004.08.09
記事: 4391
所在地: 大阪府大阪市東淀川区

記事日時: Tue Apr 14, 2009 9:06 pm    記事の件名: MDCに追加されました 引用付きで返信

Meteor Data Centerのウエブサイトに、SonotaCoさん発表の分が追加されました。

http://www.astro.amu.edu.pl/~jopek/MDC2007/Roje/roje_lista.php?corobic_roje=2&sort_roje=0
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SonotaCo
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登録日: 2004.08.07
記事: 12653
所在地: 139.67E 35.65N

記事日時: Sat Apr 18, 2009 10:48 pm    記事の件名: 個別流星群についてのコメント 引用付きで返信

AU MDCのWorkingリストを含めた全群をSonotaCo Networkのこれまでの観測データと比較しました。
以下は、現状のIAUの流星群リスト内の各群に対する私の意見のまとめです。

全体としては 有効なものだけを集めたカタログをIAUが作るのか否か、
作る場合に、既にEstablishedとなってしまっているもの除外するかどうか、
今後追加する場合にはいかなる手続きとするかという点が問題だと思います。

-------------------------------------------------------------
1)流星群とすべき明らかな集中を持つもの 39個
PER,ORI,GEM,LEO,STA,HYD,COM,NTA,SDA,QUA,
ETA,KCG,NOO,MON,DAD,CAP,SPE,ERI,LYR,BPI,
KDR,EVI,LMI,AHY,PSU,XVI,NUE,URS,OER,TPY,
JUG,AND,HVI,OCU,ELY,XUM,OCT,PAU,DSX
(SonotaCo 2009 WGN37-2 記載の38群に2009年に突発した EVIを加えたもの)

2)輻射点移動を計算を加味して統一すべき群
STA <- FTA,SOA,ORS,DSA,SSA,GTA
NTA <- ORN,SAR,NOA
COM <- DLM,JCO
HYD <- AMO,CMI
ORI <- ZTA
SDA <- SIA
ETA <- PAQ
DLI <- GLI,NVI
LVL <- CVE

3)出現が多いが周辺の散在流星と同程度のファジーなもの
(私は群と見なしませんでしたか、議論が必要だと思います)
AUR
EGE (near ORI)
BAU (apex)
BPE (near PER)
DLI (antihelion)
DSE (apex)
JLE (near COM)
NCC (antihelion)
NHD ( near HYD)
OLI (apex)
OMO (near ORI)
PIH (apex)
PVI (near COM)
この程度の分布は
(Sirko Molau IMC 2008) S026, S095
(SonotaCo Network 2006) J2_nfbv, J2_wndt
など他にも可能性があるが、流星群とは判断できない。

他の群は北半球からの光学観測では近年の出現が殆ど確認できない
南天のもの、日中のもの、周期的活動のものもあり、
今後の観測を待つ必要がある

------------------------------------------------------------
尚、以下のカタログを近日中(WGN37-2発刊後)に公開予定です。
あわせて、ここに示した輻射点の集中の様子などもホームページで公開予定です。
J5カタログ: 1)の39群
J6カタログ: 全体から 2)およびその他4次元空間上で重なる輻射点を除外した 278群

良い議論を期待しています。
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