SonotaCo Site Admin
登録日: 2004.08.07 記事: 12669 所在地: 139.67E 35.65N
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日時: Fri Oct 12, 2012 3:20 pm 記事の件名: Re: UFO Analyzerについて教えてください |
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ash wrote: | まず、シンチレーションマスク(青)と星座カタログ(黄)をlinkするとき adj pos all
を押すと水色の十字が右上のほうにずれることがありました
現在はそのずれることじたいはなくなったのですが
あの水色の十字マークが何を表しているのか教えてください。 |
水色の十字マークは光学的な画面の中心(光軸中心)位置を示しており、収差を計算する原点となるもので、画面の物理的な中心位置からdx,dyずれた点です。
光軸中心のズレはCCDが物理的にレンズマウントの中心から僅かにずれているために起こります。
例えばCCDチップが0.05mm左右にずれていれば、1ピクセルが5μm なら dxは 10になります。
このdx,dy は通常の組み立て精度のカメラで0から±30程度までの小さな数値が普通です。
この値が大きくなってしまうのは、リンクに正しくないものが含まれている場合などで自動調整がうまく行っていない場合です。
ash wrote: | 次に細かいことかもしれないのですが'ddpix' や 'dpix' の意味とどんな単位
か教えてください。ピクセルか何かなのでしょうか? |
まず、'dpix' は平均のリンク長で単位はピクセルです。自動処理はこれの最小値をみつけようとチェックマークの付いた値を試行錯誤します。
'ddpix'は試行錯誤の繰り返しにおいて、'dpix'が一回前と比較してこれ以下の変化しかしなかったら自動調整を終了するという値で、単位はあえて言えばdpix/回です。
自動調整は徐々にパラメータの変化量を小さくしながら試行錯誤を繰り返すので、次第に各回の結果の差が小さくなっていくわけです。
ash wrote: | またddpix limをおおきくしてadj pos allを押すと早く処理できるのか
もお願いします。 |
ddpixを大きくすれば、誤差の大きい状態で終了するので、処理は早くなりますが、精度は落ちます。
ash wrote: | 最後にlink作業をするときに間違ってlinkを張ったときに1つ前の作業に戻ることはできるのでしょうか?やはりlink clearするしかないでしょうか。 |
manual link中1つ前に戻ることはできません。ただ、間違って張ってしまったリンクはfinish link後に個々にクリックで消したり、リンクを張る恒星を別のものになることはできます。
adj pos all はリンクを正しく5個から30個程度張っておかないと成功しません。
使用機器が決まったら、最初はまず、北の空の北斗七星やカシオペアあるいはオリオン座などどの星が何かわかる空のクリップを作ります。
そこで表示恒星数減らしてリンクを張るのが良いです。手動で5点ほど確実なリンクを張ってもよいし、
dx,dy,k4,k3,k2などを全部0にして他のパラメータを手動で調整してだいたい青と黄が近くにくるように手動調整した上でautolinkしてもよいと思います。最近では私はもっぱらこの方法で、manual linkは殆どしません。
いずれにしても極端に離れた初期値や誤ったリンクが含まれているとadj pos allは成功しません。
adj pos allは最後の細かい調整用と考えて、まずは手動でおよその初期値を決め、その上で正しいリンクを張れば大抵うまくいきます。
あと、一度全パラメータを正しく自動調整すれば,その後カメラの向きを変えただけなら、pos3ボタンで az,ev,rotだけを調整してもOKな場合が多いです。また、fovh,yx,k4,dx,dyなどは一度決定したらチェックボックスをオフにして調整から外し adj pos all をやると安定した試行錯誤が短時間に終了します。 |
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