上田昌良
登録日: 2005.02.07 記事: 3088 所在地: 大阪府
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日時: Mon Jul 17, 2017 11:44 am 記事の件名: 2017年5月5日2:54:47 JST出現の高高度で減速した流星 |
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消滅点高度が高かった流星で大気による減速がみられた
2017年5月5日2:54:47 JST出現
報告:上田昌良
「同時流星計算用CSVハブ」からファイルをダウンロードして、2017年5月分の同時流星を計算していました。計算が終わると異常な流星が得られていないかを調べることにしています。その中に2個の注目すべき同時流星が見つかりました。1つは先に報告しました2017年5月18日3:45:49 JST出現の低高度人工衛星で、2つ目は今回報告します消滅点が高かったにもかかわらず明確に減速が捉えられた流星です。
速度の減速が顕著に捉えられる流星は、速度が遅く、継続時間が長く、かつ消滅点高度が低いものでした。今回の同時流星は観測速度で初速が14.7 km/s±2.2 km/sと遅く、継続時間が6.22 秒と長かったのですが、消滅点が66.7 kmと高い高度でしたので減速は観測にひっかかってくるぐらい顕著ではないと考えていました。
しかし、計算を進めたところ、減速が捉えられました。同時流星を手動測定された司馬氏はデータ提供時に「何となく大気減速は見えているような気がします。」とすでに予見されていました。今回のような消滅点高度が高いにもかかわらず顕著な減速があったことは予想外で貴重な事例でした。
初速:14.7 km/s±2.3 km/s
終速:10.5 km/s±2.3 km/s
今回のような流星が得られるのですから、やはり観測はしておくべきですし、成果が得られ楽しいものですね。
今回の流星を撮影し、その位置測定データを提供していただいたのは次の諸氏でした。
藤原康徳(大阪府、M17028、M17032)、米口一彦(石川県、M17029)、
植原 敏(大阪府、M17033、M17034)、司馬康生(兵庫県、M17031)
上田昌良(大阪府、M17030)
以上の流星位置測定データ等を提供してくださった皆さんには御礼申し上げます。
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速度の減速、明るさは雲のなかったM17029(青)を参照、 |
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