藤原康徳
登録日: 2004.08.10 記事: 2723 所在地: 大阪市淀川区
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日時: Fri Jul 28, 2017 3:06 pm 記事の件名: 2017年7月の輻射点分布 |
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藤原康徳@立川市です
昨夜に上田さんが書かれたひとつ前のトピックスを興味深く読みました。さすがによく見ておられるなと思いました。これに誘発されて?この7月の輻射点の分布図を作成してみました。
一見して流星群か?と思われるかたまりが見受けられたので、ちょっと調べてみました。ちょっとのつもりが普段からの整理が悪いので「相当」時間を取られてしまいました。それでも上田さんの報告とは比較にならないぐらいラフなものです。
輻射点分布図(太陽を中心(0度)とした黄経、黄緯、いわゆるL-Ls図)でみると何個かのかたまり(クラスター)が見えます。
まず、上田さんが指摘されているPPSとこれも上田さんがWGNに論文発表されている7月ペガスス座流星群(JPE)は明確です。JPEは赤道座標(右上の小さい図)で表示すると輻射点移動がよく分かります。18/19日に6個出現があったようです。
あとIAUのいわゆる確定群リストの群ではアンドロメダc流星群(CAN)も明確に見えています。
興味深いのは、確定群となっていないZCSとTCTです。
ZCSカシオペアζ群は、7月15日の0時台から朝方にかけて12個ほど固まって出現しているようです。IAUのリストではSegon et al.2012とJenniskens et al.2016の二つの軌道がでていますが、今回の分とほぼ一致している感じです。
TCTくじら座τ(tau)群は、南天での1点ビデオ観測結果をMolauら(2014)が解析して見出された流星群で、Molauらによると明確で比較的強い群ということのようです。IAUのリストでは、このMolauらの観測しか出ていません。最近出版されたPokornyら(2017)の南天での流星群サーベイでは引っ掛かっていないようです。Jenniskensはどうかな?(まだ調べてていません)。7月17/18日から7月21/22日までの観測での6流星なので、輻射点・軌道がどれくらいの精度でも求まるかはありますが、軌道が得られたのは初めてかも???しれません。
まだ流星群か??と思われるかたまりもありますが取りあえずはここまでです。
以上、最初にも書きましたように極めてラフな調査ですので興味をもたれた方のさらなる詳しい調査、昨年以前のデータの調査(これがSonotaCoネットの強みですね)を期待しています。
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