SonotaCo.JP

ITO

2022. 2. 17 - 18 関東地方東方沖の太平洋上空、秋田県日本海沿岸、新潟県中部でスプライト　5イベント

2022. 2. 17　　前日（2/16）と同様に日本海を小さな低気圧（寒冷渦）が東進し、本州の日本海沿岸は大雪となりました。また関東地方東方の太平洋には寒気の吹き出しや低気圧による雲があり、ポツリポツリと雷が発生しました。

スプライト発生時刻　：　20:38:51　　　20:52:12　　　22:13:06　　　01:22:41　　　05:05:44
スプライト発生場所　：　関東地方東方沖の太平洋上空（3）、秋田県南部の日本海沿岸上空（1）、新潟県中部上空（1）

2/18 05:05:44 に観測されたスプライトは通常のスプライトとは形状が異なっているように見えます。
・非常に細いカラム状（ライン状？）の形状をしている。
　通常のスプライトのようにテンドリル（細い根のような下部構造）やニンジンの葉っぱのような上部構造はまったく持たず、針金のような細いライン状の発光だけしかありません。太さもいつものカラム型スプライトと比べて細くなっています。

・発光が弱く、色調も青白い。
　通常のスプライトよりも明らかに弱い発光です。今回は近距離（約 210km）だったためスプライトが写りましたが、もう少し遠方だったり、透明度が悪い場合は恐らく写らなかったでしょう。
　また、発光自体も赤みが少なく、どちらかというと青白く写っています。同じ日に同じカメラ・レンズでキャプチャーしたスプライト 22:13:06（右側）と比べても明らかに色調が異なる事が判ります。

発光継続時間は5フレーム（約 0.08 秒）と通常のスプライトと同じでした。由来となる雷についてもう少し詳しく調べて見ようと思います。
画像とスプライトの動画（通常速度とスローモーション）を掲載します。
ITO

MAOMAO · 日時: Tue Feb 22, 2022 1:56 pm 記事の件名:

青学から同期したスプライトが一つありました。

20220217_221306_01

20220215_210737_02

20220216_211103_04

ITO

2022. 2. 17 22:13:06 スプライトの三角測量法による位置・高さの決定

2/17 22:13:06 のスプライトが MAOMAO さんと同時観測になり、clicks.csv を掲載してくれたので当方のデータで三角測量法によるスプライトの位置・高さを計算してみました。

Sprite Analyzer による計算結果は下の掲載画像をご覧下さい。
スプライトの上端の高さが両地点共 70 - 76km となり、通常よりもやや低い？数値となりました（交差角約 3 - 4°）。
しかしながら気象レーダーによる雨雲情報では発生時刻にスプライト発生場所付近に強い雨雲がある事が示されており、これによりこの計算結果は妥当であると思われます。

MAOMAO さん、データの提供をありがとうございました。
ITO