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[ts007]

DPC(AND)群の突発が１２月１/２から２/３と続います。内山さんがNMS同報で確認をされていましたので調べてみました。青島さんのgif動画でAND群の北上が見えていましたが、ここ数日でもまとまって出現していたようです。ゆっくりの長経路の流星が多いかなと思っていたのですが各カメラで１個程度ですが軌道がよくそろっています。２０１１年の司馬さんのデータと比べて平均が黄経が数度ずれているので少しδとiが数度ずれているようです。母天体の１３D/ビエラ彗星との軌道要素は、よくあっています。

[ts007]

静止画です。

[ts007]

ANDからDPCの北上の動きの様子。まだ、確かめていませんが、このエリア内で北上が見られていると思います。DPCの位置は、ビエラ彗星のNODEと一致しています。AND群は、１か月ぐらい前の位置になります。集中の良いのは、DPC群です。

[青島靖]

さぎたりうすさんが別トピック（ほうおう座流星群）で、また、ts007さんが本トピックで書かれているのは、11月のAND群は日時の経過と共に輻射点が北上して行き、さらにts007さんの見立てでは、それが12月のDPC群に連結している（同じものなんじゃないか？　）、ということでしょうか？
CAMSのデータを見てみると、AND群とDPC群は抽出されて、日毎の出現数がカウントされている様です（反面、今年のPHO群やPIS群はカウントされていない）。
試みに、このカウント数を拾い、グラフ化してみました（ANDとDPCの棒グラフは両者を加算した、積み重ねグラフです。）
天候の悪い期間もあった様で、SPO数はそれなりにバラついていますので、SPO數が3000になる要に正規化（各群の出現数に、3000/(その日のSPO數)を掛ける）したグラフも別途作成し、右側に置きました。
なお、12/1以降のデータのSPO数がかなり少ないのは、データがまだ揃っていないためかもしれず、その場合、今後データが追加されれば、12/1以降のグラフの様相はかなり変わってくる可能性もありますので、ご注意下さい。

また、他の年がどうだったかも気になりますので、2021年以降の分も作成してみました。
他の年と比較すると、今年は他の年で見られなかったDPC群の突発出現が見られた（少なくとも、11/30頃）のは、確かな様です。ただしその出現数の規模は、STA+NTA（CAMSデータでは、一日400前後位の出現数）の1/10位です。
2021年のAND群の突発出現はさらに規模の大きいものだった様ですね。この縦軸のスケールでは入り切りませんでしたので、縦軸スケール変更したものもその下に置きました。

話は飛びますが、AND群の輻射点移動が、お二人がご指摘されている様に、赤経赤緯座標上で、「まっすぐ北に」移動している様に見えるのは、興味深いですね。
これらは、例えばNMSの『流星観測ガイドブック』（1974）に記載されている、ビエラ群の往時の輻射点位置（25度、+43度）、近年の輻射点位置（26.2度、+24.6度）などの近くを通って行きますね。

[ts007]

青島さん、PIS群のアニメ化とDPC群のグラフ化ありがとうございます。どちらもとても分かりやすく興味深いものですね。

　PIS群のアニメ化でAND群の北上が見られていたので、DPC群との関係はと考えています。ご指摘のようにつながっているのではと思いますが、やや緯度のずれが見られます。でも、母彗星のビエラ彗星の軌道と位置関係がほぼ同じでよいのですが、軌道傾斜角　i　が少しずれている分、赤緯のずれになっているものと思われます。ビエラ彗星の位置とほぼ同じ位置での従来の出現となりそうです。同一群かの判断材料の一つになるものと思われます。ビエラ彗星は、分裂しているので５月の下旬のヘルクレス群の同様にダストトレイルがいくつもあると思われそれをとらえているのではないかと思っています。もう少し１２月のデータが入るとより分かると思われますが、ここ数日は、数が少ないので、小突発といえそうです。

母天体候補の軌道図を重ねてみました。ステラナビのビエラ彗星の軌道要素で作成しましたが、今回のここでの軌道要素とだいぶ違っているのでもう少し調べてみます。

これを見る限りでは、小惑星2020LT1も調べてみないとわからないですね。また、遠日点近くに木星もあります。

[青島靖]

　ちょっとこちらの私情で、間が開いてしまい、申し訳ありません。
　まず、今年のCAMSのAND+DPCのカウント数のグラフを更新しました（データは12/26夜時点）。カウント数は11/14以降に変更が見られましたが、グラフの傾向は大きくは変わっていない様です。
　次に、AND-DPCの輻射点移動について、赤経赤緯座標上で「まっすぐ北に」移動している様に見える点について、もう少し詳しく調べてみました。
　11/1-12/5のCAMSの輻射点マップを、（なるべく）星の位置が動かない様にサンプル（＝若干繊細な手作業）し、GIFアニメーションを作成しました。さらに、おおむね北が上になる様にマップを回転させ、各日の輻射点位置に、黄丸のマーキングも入れてみました。各日のマーキングがどの位置に入れてあるかについては、別トピック（ほうおう座流星群）でご紹介した方法にて、ご確認頂けます。
　群判定については、CAMSホームページ上の輻射点マップで、各輻射点にマウスカーソルを当てると、そのIAU番号（AND=18、DPC=446、SPO=0）が表示されます。
　これらのマーキングの移動をまとめたものも、別画像で作成しました。
　以上を、今年（2024年）の他、AND群の出現数が桁違いに多かった2021年についても作成しました。両年の座標（星の位置、回転角度[時計回りに20度]）は同じにしてあります。

　おおむね、この様な輻射点移動が見られ、少しカーブはしているのですが、AND→DPCの輻射点は、きれいに繋がっている様です。