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ITO
登録日: 2004.08.09 記事: 1306 所在地: 東京都杉並区浜田山
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日時: Sun Nov 27, 2005 11:26 pm 記事の件名: 11/27-28 新潟県のスプライト/赤外域カットフィルター |
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今夜もスプライト、出ております.
いつも同じではつまらないと思い、今夜はいつもの3連装の 25mm カメラの1台に前のスレッドで述べました「赤外域ブロックフィルター」を装着し、何も付けないカメラの映像との比較を行いました.
使用した「赤外域ブロックフィルター」は:
- IDAS 社製「IRC」 :IDAS Type4 BGR フィルターに付属していた赤外域ブロックフィルター
同社のHPの情報では、このフィルターは 680 nm から長い波長の光をブロック(カット)しています.詳細は下記を参照して下さい.
http://www.icas.to/space/optical-filter/BGRType4/BGR-Type4.htm
このフィルターを使用してスプライトをキャプチャーした結果を掲載します.
・スプライト: 2005.11. 27 22:10:51 新潟県上空のスプライト
これを見ると赤外域をブロックした映像でもかなりの明るさでスプライトが映っています.スプライトの発光はその全てが 680nm 以上の波長の光ではなく、それ以下の波長の光もかなりの割合で含まれているようです.
取り敢えず、ご参考まで . . . .
ITO
説明: |
IDAS IRC(赤外域ブロックフィルター)とフィルターなしとの比較 |
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ITO
登録日: 2004.08.09 記事: 1306 所在地: 東京都杉並区浜田山
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日時: Mon Nov 28, 2005 12:28 am 記事の件名: 11/27-28 新潟県のスプライト/赤外域カットフィルター(2) |
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2005.11.27 23:52:13 新潟県上空のスプライト
「赤外域ブロックフィルター」使用映像 その2
今回はより強い発光がありました.上のスプライトよりも差が少ないように思います.
また、赤外域ブロックの映像では足(根?)のような部分がかなり薄くなっているので、この部分は大部分が赤外域の波長なのかもしれません.あくまで推定ですが . . .
ITO
説明: |
23:52:13 新潟県上空のスプライト
IDAS IRC 赤外域ブロックフィルター使用/使用せず |
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SonotaCo Site Admin
登録日: 2004.08.07 記事: 12671 所在地: 139.67E 35.65N
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日時: Mon Nov 28, 2005 9:29 am 記事の件名: 赤外は予想外に少ない???? |
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貴重な実験、素晴らしいと思います。もっとずっと差がでるかと思っていたのですが、驚きました。赤外は予想外に少ないのでしょうか。
可視光部分と全帯域との比率が出せたという点で、画期的です。また科学的に一歩踏み出した感じがします。
スプライトの下部は白とか青とか言われています。テンドリル(ひげ)で差が顕著なのは大変重要な点ですね。
明度の比率を部分毎で採るなど、分析すれば色々判るかもしれません。差分画像とか見たくてしかたありません
こうなると、次は以下の組み合わせが物凄く興味が出ます。
実験1
1台目 フィルタ無し
2台目 青+赤外カット
実験2
1台目 フィルタ無し
2台目 緑+赤外カット
実験3
1台目 フィルタ無し
2台目 赤+赤外カット
この3つの実験で、赤外部分の成分がどの帯域の波長だったか判るのではと思います。
そしてもし、赤外部分が青フィルター赤外部分のみなら、以下の組み合わせで可視光部分の3原色分解ができたことになります。
実験4
1台目 赤
2台目 緑
3台目 青+赤外カット
もちろん本当は全チャネルに赤外カットをつけて撮れば一発なのですが、実験1〜3も意味ある実験だと思います。
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ITO
登録日: 2004.08.09 記事: 1306 所在地: 東京都杉並区浜田山
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日時: Mon Nov 28, 2005 9:20 pm 記事の件名: 赤外域ブロックフィルター 観測データ 特別ページ開設! |
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今回の「赤外域ブロックフィルター」を使用して得られた映像の特別ページを作りました.映像からオリジナル映像(bmp ファイル.サイズ約 900kb)をダウンロードする事が出来ます.
画像処理に詳しい方のご協力をお願い申し上げます
http://usjma.jp/~sprite/sprite2005.11.27.html
(2005.11 月のスプライトデータのページからも映像ページ2を選んでも行く事が出来ます)
ここには
・フィルターなし
・赤外域ブロックフィルター「IDAS IRS」装着
・可視領域ブロックフィルター「ケンコー MC-R1」装着
の3つのデータがあります.
可視領域ブロックフィルター「ケンコー MC-R1」は 560 nm 付近以下の短波長をブロックするフィルターで、通常は白黒写真のコントラストを上げるために使用されるものです.今回は短波長の光をカットするために使用してみました.確かに能書きどうりコントラストはかなり上がり、細部まで写っているような気がします.
ITO
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ITO
登録日: 2004.08.09 記事: 1306 所在地: 東京都杉並区浜田山
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日時: Tue Nov 29, 2005 1:12 am 記事の件名: 赤外域ブロックフィルター(2) |
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いつくかのスプライトで差分画像を出してみました.
正直な所「差分画像」の意味がよく判っていないのですが、「2画面のコンポジット処理で「減算」する事により得られる画像」という事? 多分これでは?と言うことでステライメージを使って「フィルター無し画像ー赤外域ブロックフィルターあり」の減算をやってみました.差分画像を2つのスプライトについてアップします(右端).
訂正、アドバイスなど歓迎いたします.
ITO
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SonotaCo Site Admin
登録日: 2004.08.07 記事: 12671 所在地: 139.67E 35.65N
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日時: Tue Nov 29, 2005 9:48 am 記事の件名: すんばらしい |
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特設ページやこちらの結果など、興味津々で拝見しています。
さすが、ITOさん、R1フィルター付きでも同時キャプチャしていたとは、素晴らしいです。これで物凄く情報量が増えていますね。
イベントによって差の出方が違っているようで、本当に興味深いです。
いったいテンドリルの発光はどの辺の波長なのか、見当が付かなくなっています。驚きです。
1週間位かけて詳細解析してみたくなります。
差を出すか、比率を出すか、難しい所ですが、これは専用ソフトを作る価値があるかもしれません。
このような画像処理には、実はマップ画像、M.bmpのGプレーンの内容(画素毎の長時間平均値)を使うと綺麗に補正できる場合があります。
次の2つのイベントの各クリップのM.bmp、計6枚を特設ページでダウンロード可能にして頂けないでしょうか。もし、M.bmpを出力していない場合には、直前の雷光が入っていないフレームの静止画でもいいです。
23:45:21
23:52:13
よろしければ私の方でもトライしてみたいです。
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後、ケンコーのMC-R1の透過率のグラフはどこかにないでしょうか。是非知りたいです。
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SonotaCo Site Admin
登録日: 2004.08.07 記事: 12671 所在地: 139.67E 35.65N
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SonotaCo Site Admin
登録日: 2004.08.07 記事: 12671 所在地: 139.67E 35.65N
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日時: Tue Nov 29, 2005 12:48 pm 記事の件名: テンドリルの波長 |
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11/30 追記
これ以降のスペクトル分析は、その時点の暫定的なデータと思い込みによって進んでいます。
最後にはオリジナルデータを使用した結論に到達しますが、その間の断定的な表現には誤った見解もあります。
どうぞ、最後までお読みください。
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我慢できずに、ちょっとやってみました > すみませんITOさん
今回の観測の成果は、最初にITOさんが気がつかれたように、なんといってもテンドリルの波長が、スプライトの他の部分と違って 680nm以上の波長に集中していることがわかったことではないでしょうか。
テンドリルは白や青ではなく、目に見えないほど真っ赤だったんですね。
以下、明度をおよそ合わせただけのものですが、FULLやR1ではテンドリルがはっきりしているのに、IDAS-IRCでは殆ど見えません。
他の部分と発光メカニズムが違う証拠だと思います。
私もこの消えてしまう分だけ画像処理で取り出そうとしているのですが、なかなかうまく行きません 。
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あと、気になるのが IDAS-IRC付のやつだけ 何故かインタレースが見えることです。
これは、400-680nmの発光が他と違って、短時間であったことを示している可能性もあります。もっとも、3台のカメラのフレーム同期が取れているわけではないので、フレームのタイミングにより偶然そう見えた可能性も高く、これはまだなんとも言えません。
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最終編集者 SonotaCo [ Wed Nov 30, 2005 2:09 pm ], 編集回数 5 回 |
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ITO
登録日: 2004.08.09 記事: 1306 所在地: 東京都杉並区浜田山
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日時: Tue Nov 29, 2005 12:48 pm 記事の件名: ケンコ−製 MC-R1 透過率グラフ |
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ケンコ−製可視領域ブロックフィルタ−の透過率のグラフは、同社が販売しているフィルタ−のカタログ(300 円? 縦長のやつ.ヨドバシにありました)にあります.HPにはないようなので今度スキャンして掲載します.
また、アップロ−ドのご要望については対応いたします.
よろしくお願いいたします.
ITO(昼休みモ−ド)
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SonotaCo Site Admin
登録日: 2004.08.07 記事: 12671 所在地: 139.67E 35.65N
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ITO
登録日: 2004.08.09 記事: 1306 所在地: 東京都杉並区浜田山
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日時: Tue Nov 29, 2005 10:22 pm 記事の件名: Kenko MC-R1 透過率グラフ |
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ケンコー製「MC-R1」の透過率グラフはケンコーのHPには載っていないのですが、工業用フィルターのページに同じ(?)と思えるフィルターの透過率が載っていましたので掲載します.
ここに載っている「R60」というのが同じもののようです.
でも、可視領域を吸収するフィルターにもいろいろあるのですね.いろいろ組み合わせて使えば面白い結果が出そうな気がします.
ITO
説明: |
MC-R1 と同等品 (?) と思われる可視領域ブロックフィルターの透過率(株式会社ケンコー、工業用フィルターより) |
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SonotaCo Site Admin
登録日: 2004.08.07 記事: 12671 所在地: 139.67E 35.65N
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日時: Tue Nov 29, 2005 10:39 pm 記事の件名: Re: Kenko MC-R1 透過率グラフ |
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ITO wrote: | でも、可視領域を吸収するフィルターにもいろいろあるのですね.いろいろ組み合わせて使えば面白い結果が出そうな気がします.
ITO |
R60特性ありがとうございました。色分解のRと殆ど同じようですね。
組み合わせといえば、R1とIDASのBを重ねると 700-800nmのスプライトの最も強い部分のスペクトルに対応しそうですね。でも、WAT-100Nの感度が落ちてくる領域なので、結果は予測できませんが......
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ITO
登録日: 2004.08.09 記事: 1306 所在地: 東京都杉並区浜田山
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日時: Wed Nov 30, 2005 12:20 am 記事の件名: M.bmp / avi movie ダウンロード |
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さらに混迷を深めるべくスプライトの M.bmp ファイルと avi 形式の動画をダウンロード出来るようにHPを更新しました.特に avi ムービーからの「フレーム静止画」での比較も面白いかもしれません(ますます泥沼化か?)
尚、ムービーはサイズが39−40MB位の巨大ファイルです.ダウンロードする際にはお気をつけ下さい(右クリップで保存出来ます).
ITO
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SonotaCo Site Admin
登録日: 2004.08.07 記事: 12671 所在地: 139.67E 35.65N
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日時: Wed Nov 30, 2005 8:29 am 記事の件名: Re: M.bmp / avi movie ダウンロード |
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いつも、予想を超える対応ありがとうございます。
avi ダウンロード終わりました。消して下さって結構です。
これで全部の資料が揃ったので、分析し放題ですね
じっくり調べてみたいと思います。
どんな結果がでるか、楽しみです。
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SonotaCo Site Admin
登録日: 2004.08.07 記事: 12671 所在地: 139.67E 35.65N
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日時: Wed Nov 30, 2005 9:36 am 記事の件名: スプライト画像処理講座その1 |
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折角のチャンスなので、私の画像処理手順を説明していこうかと思います。
学生さんも、そうでない方も、是非一度トライしてみて下さい。
私もどんな結果が出るか、まだわかりません。果たして......
使うツールは以下です。これらは大変便利なので是非なれておきましょう。
1. Adobe Photoshop これは画像処理の万能必携ツールです。
2. APlayer これは正確にコマ送りできるフリーのメディアプレーヤーです。
3. スクリーンキャプチャソフト これはWindowsのデスクトップの好きなウィンドや領域を静止画に記録するものです。
2,3 は、要するに、動画の中の任意の1フレームを静止画として切り出せればよいので、他にも色々ツールがあると思います。
用意すべきネタは以下です。
調べたいクリップのAVIファイル、M.bmp画像
今回はITOさんがホームページで公開して下さっています。調べたい各イベントの3つのカメラ(NO,IRC,R1)の分をダウンロードしておきます。
以下、ITOさんの23:52:13のクリップを例にとって説明します。
で、最初にやることは 2,3のツールなどで、スプライトの発光部分のフレーム静止画を切り出すことです。
(S-01)私はAPlayerで当該フレーム(大抵第31フレームと32フレーム)を表示させ、これをスクリーンキャプチャソフトでbmpにします。
以下が23:52:31秒のR1のクリップの31フレームと32フレームを切り出したものです。
掲載のため、jpegに再圧縮していますが、bmpで切り出したものを使います。
次にやることは、平均明度画像を作ることです。
これには、UFOCaptureが出力するMxxxxxxxx_xxxxxxM.bmp画像を使います。
このG(緑)チャネルには各画素について30秒程度の時定数で明度を平滑化(移動平均のようなものです)した明度が入っているのです。
このGチャネルはUFOCapture以外のソフトでは得られない、非常に重要な情報です。
恒星の明るさなども、シンチレーションに左右されない非常に正確な明るさが入っています(将来精密な光度測定に使う予定のものです)。
もちろん、キャプチャ直前の背景の明るさが入っているわけで、これとの差分を取ることで、背景のグラデーションなどをキャンセルし、発光のみを取り出すわけです。
これを使う時にはちょっと注意が必要です。
直前(1分程度以内)に別の雷光などがあると、平均明度にはその影響が残っているので、そのような場合には使えません。
そのような場合には1フレーム前の画像を使うしかありません。この場合にはそのフレームで発生している画素ノイズや恒星の揺らぎなどが入ってしまうので、すこしノイジーな結果になりますが、しかたありません。
(S-02)やり方は、Photochopで、Gチャネルの画像をコピーして、これをBとRにコピーするだけです。
ここまでの結果の画像を参考までに掲載しておきます。
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マスク画像のGチャネルをB,Rにコピーしたものです |
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