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2023. 7. 10 埼玉県北部の雷雲でブルースターター、ブルーフラッシュが観測されました。

2023. 7. 10 埼玉県北部で積乱雲が発達して激しい雷となりました。複数の雷雲が帯状に連なって東進しながら順番に発達 → 衰弱し、あちらこちらで雷が発生する「目まぐるしい」状況に．．．
観測拠点との間には雲が点在して観測条件としてはあまり良くはありませんでしたが、ブルースターターと思われる６イベントが観測されました。

また、雷雲中の放電に起因すると思われる青色の発光現象（Blue Flash）も 167 イベントが観測されました。
Blue Flash と Blue Starter はどちらも青色の波長（窒素の 2nd Positive Band による発光と言われています。主発光は 337nm 付近）を持ち、見分けるのが難しいですが、大きな違いはその発生場所、頻度で：

・Blue Starter：　雷雲の雲頂付近で発生する。短い発光時間であるが、発光そのものが見えるため非常にシャープに見える。時として上方へ展開する。発生頻度は数分〜１０数分に１イベント？

・Blue Flash：　　雷雲の内部放電？であるため、放電自体は見えず、雲に青く反射した発光に見える。短時間に集中して出現する傾向あり。ある文献では無数の青い光が踊っていた！という記載がある程。

今回は Blue Starter の映像を掲載します。現在、発生位置などの解析中ですので、こちらもまとまりましたら掲載します。
お楽しみに．．．
ITO

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2023. 7. 10 埼玉県北部の雷雲でブルースターター　位置・高度解析結果

ブルースターターの解析結果です。

・出現場所：　埼玉県方西部　鴻巣市〜久喜市エリアの上空　 ＊詳細は添付の地図をご覧下さい。

・観測地点からの距離：　41km 〜 52 km

ブルースターターの出現高度：　13.4 km 〜 18.6 km ＊詳細は添付の表をご覧下さい。

ブルースターター No. 2, 3, 4, 5 の出現位置は 16km 以上とかなり高いですが（当日の対流圏界面は約 16 km）、これはブルースターターが雷雲のオーバーシュート部分（圏界面を突き抜けて上に飛び出した部分）の雲頂付近で発生した事によるものと思われます。

尚、出現場所の図に使用した気象レーダーは　気象庁　防災情報　「雨雲の動き」　を用いました。いつもありがとうございます。
https://www.jma.go.jp/jma/index.html
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