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UFOOrbitV2 リリース
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投稿者 メッセージ
齊藤 直也



登録日: 2007.02.19
記事: 1999
所在地: 東京都 あきる野市

記事日時: Sun Mar 23, 2008 12:02 am    記事の件名: Re: 2点で極端に速度の異なる観測例 引用付きで返信

上田昌良さん wrote:
斉藤さんがされているように、私もUFOAnalyzerV2で、静止画をみて
今回のようであれば、動画をみます。動画が静止画より長い経路で
あればOKとして、再度、測定をし直すことはしません。

今回の同時流星を計算しますと、速度の差が35.9km/sありますね。
天球上の交差角はQ=9.53°とやや小さいですね。
もし、よろしければ、斉藤さんのこの流星のanalyzelogで作成されるファイル
で中身を見ていただけませんか。45のフレームの流星位置があるでしょうか。

さらによろしければ、そのanalyzelogで作成されるファイルをここで公開
していただけませんか。なにか原因を調べたく思います。
analyzelog を作成しました。UPします。
普段は、analyzelog を出していないのですがこう言う時のためにも常に作成しとくほうがよさそうです。
私の場合分析終了後、クリップを圧縮してavi ファイルは捨ててしまい後日再分析をかける事が出来ないのでなおさらです。
(今回は、たまたまゴミ箱に残っていて助かりました。)
log の内容は、私にはちょっと難しいので、なにか判りましたらお教え下さい。

SonotaCoさん wrote:
ddl は私は普通3でやってて、うまくいかない時に5に上げたり、1とかまで下げたりしてます。
もちろん経路はできるだけ長くとれた方が方向は正確ですが、跳んでいると速度の測定には不利です。
淡い経路前半を出すときにはf1=10指定が有効でこれは時々やります。
淡い経路後半を出すときにはf2に対象が終わるフレーム数を指定する必要があり、これは少しめんどくさいです。
より正確なことにこしたことはないのですが、普段ddlを3程度でやっていて、画面上で目で方向と位置を一応確認すれば、
あまり気にしなくて良いと思います。必要ならUFOOrbit側でも絞れます。
了解です。ddl は3に設定してみます。
どうにもうまく行かない時に、f1=10指定とf2の指定はかなり有効ですよね。
あと以前書き込みがあったと思いますが qm で囲ったあと opt-mask で形を整えてあげるのも結構有効です。


ts007さん wrote:
齊藤さんの画像を見ました。動画でマッチングしている発光点から消滅点までの継続時間を(1コマ送りかはっとみで)アナライザー上で確認していただけますか。私は、その方法で確かめましたら0.22秒程度ですのでマッチングの時刻と継続時刻が一致しています。たまに、見た目よりも継続時間が長く判定されるときがありパラメーターを変えて解析し直すこともあります。その時もこの方法ですと確実です。動画では、静止画よりも長く写っていますが、できるだけマッチングしている方がいいようです。さいとうさんの動画の継続時間も0.3秒程度ではないでしようか
確認してみました。ズバリ0.3秒です。
なるほど、分析結果の継続時間とコマ送りで確認できる継続時間が大きく違っているようではまずいわけですよね。
より精度の良いデータを残すには、分析時にそのへんにも気を配らなければなりませんね。



M20080306_030504_TK6_w.txt
 説明:
analyzelog です

ダウンロード
 ファイル名:  M20080306_030504_TK6_w.txt
 ファイルサイズ:  16.42 KB
 ダウンロード回数:  528 回

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SonotaCo
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登録日: 2004.08.07
記事: 12670
所在地: 139.67E 35.65N

記事日時: Sun Mar 23, 2008 8:03 am    記事の件名: cdeg も尺度として有効です 引用付きで返信

言い忘れましたが、 UFOAnalyzerV2で測定されている直線性の誤差 cdeg も異常な分析を見つけるのに有効です。
ノイズが完全な直線上に発生するのは本当に稀なので、ノイズが含まれていると cdeg が大きくなるのが普通です。
cdeg は CSVではerr2 です。普通この直線性誤差は0.05 度以下だと思います。今回のTK6のものは0.09あります。
もっともこれも火球など光芒が乱れるものでは大きくなるのですが、収差補正後の観測方向が1平面に乗っているかどうかの尺度なので、以下の例のようにレンズ収差で曲がってみえていても本当に直線のものはcdegは0.01と低いです。

これも参考までです。あまり気にしてもきりがありません。



M20080323_032122_TK1_S3P.jpg
 説明:
3.8mmレンズの収差で曲がって映っていてもcdeg=0.01のもの
 ファイルサイズ:  16.91 KB
 閲覧数:  15113 回

M20080323_032122_TK1_S3P.jpg


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上田昌良



登録日: 2005.02.07
記事: 3089
所在地: 大阪府

記事日時: Sun Mar 23, 2008 9:41 am    記事の件名: Re: 2点で極端に速度の異なる観測例 引用付きで返信

斉藤さん、analyzelogファイルありがとうございました。
動画ファイル(AVI)は、処理後、消されているとのこと、間一髪でしたね。
こちらの希望としましては、明るい火球や長経路流星などは動画を残して
おいてほしく思います。

さて、流星の天球上の位置を赤経・赤緯で図にしました。
さらにフレームナンバーと赤経を別図にしました。
今回は、ごくまれに消滅点付近にノイズがでたようで、それを2個
はかったようですね。

皆さん、さらに良いデータを得るため、建設的な意見・実行をされ
すばらしいと思います。



Saito RA dec.jpg
 説明:
20080306_030504の流星の
analyzelogファイルの天球上の
位置(赤経赤緯)
 ファイルサイズ:  30.02 KB
 閲覧数:  15106 回

Saito RA dec.jpg



Saito No RA.jpg
 説明:
20080306_030504の流星の
analyzelogファイルのフレームNo.
と赤経の図、
消滅点付近に出たノイズを測って
いる(これはごくまれな現象です)
 ファイルサイズ:  33.4 KB
 閲覧数:  15106 回

Saito No RA.jpg


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齊藤 直也



登録日: 2007.02.19
記事: 1999
所在地: 東京都 あきる野市

記事日時: Sun Mar 23, 2008 10:49 am    記事の件名: Re: 2点で極端に速度の異なる観測例 引用付きで返信

上田昌良さん wrote:
斉藤さん、analyzelogファイルありがとうございました。
動画ファイル(AVI)は、処理後、消されているとのこと、間一髪でしたね。
こちらの希望としましては、明るい火球や長経路流星などは動画を残して
おいてほしく思います。

さて、流星の天球上の位置を赤経・赤緯で図にしました。
さらにフレームナンバーと赤経を別図にしました。
今回は、ごくまれに消滅点付近にノイズがでたようで、それを2個
はかったようですね。

皆さん、さらに良いデータを得るため、建設的な意見・実行をされ
すばらしいと思います。
上田さん、log 解析ありがとうございました。
analyzelog にはフレーム毎の流星の位置が出ているのですね。私もこのようなデータを活用できるようになりたいものです。
で、今回0.3秒ほどの流星が、0.7秒に計測されるのは、経路末端に出たノイズをいっしょに計測しまっているからで、
このような現象を簡単に判別できる方法としてSonotaCoさんがおっしゃっている cdeg を確認するのが
とても有効であるという事ですね。よくわかりました。

火球・長経路流星のクリップは生のまま保存するように致します。
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さぎたりうす



登録日: 2004.08.09
記事: 4405
所在地: 大阪府大阪市東淀川区

記事日時: Sat Apr 05, 2008 9:40 am    記事の件名: 1クリップ2流星での同時判定の限界 引用付きで返信

昨日の早朝。1クリップで2流星の記録があり、各々斉藤さん、SonotaCoさんと同時と判定されました。
どうもOrbitの中で同時の判定が混乱しているようで、速度がへんな値になっており、軌道を書かせてみると、あきらかにおかしな計算をしているようです。
このような場合の判定を正確に行う方法はないでしょうか。
(東京から見ているのはもしかして、両方とも同じ流星?)



B20080404_040953TMAP.PNG
 説明:
経路図
 ファイルサイズ:  25.32 KB
 閲覧数:  15017 回

B20080404_040953TMAP.PNG



B20080404_040953GMAP.PNG
 説明:
地上経路図
 ファイルサイズ:  61.74 KB
 閲覧数:  15017 回

B20080404_040953GMAP.PNG



B20080404_040953OMAP.PNG
 説明:
軌道図。ばらつきすぎです。
 ファイルサイズ:  15.54 KB
 閲覧数:  15017 回

B20080404_040953OMAP.PNG


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さぎたりうす



登録日: 2004.08.09
記事: 4405
所在地: 大阪府大阪市東淀川区

記事日時: Sat Apr 05, 2008 10:51 am    記事の件名: Re: 1クリップ2流星での同時判定の限界 引用付きで返信

さぎたりうす wrote:
昨日の早朝。1クリップで2流星の記録があり、各々斉藤さん、SonotaCoさんと同時と判定されました。
どうもOrbitの中で同時の判定が混乱しているようで、速度がへんな値になっており、軌道を書かせてみると、あきらかにおかしな計算をしているようです。
このような場合の判定を正確に行う方法はないでしょうか。
(東京から見ているのはもしかして、両方とも同じ流星?)


masuzawaさんがcsvデータをアップしていただいたので、まっとうな結果がでました。やはり、多点観測の威力はすごいですね。



B20080404_040953TMAP_2.PNG
 説明:
経路図
 ファイルサイズ:  25.31 KB
 閲覧数:  15009 回

B20080404_040953TMAP_2.PNG



B20080404_040953GMAP_2.PNG
 説明:
地上経路図。本当はこのように流れたようです。
 ファイルサイズ:  65.47 KB
 閲覧数:  15009 回

B20080404_040953GMAP_2.PNG



B20080404_040953OMAP_2.PNG
 説明:
軌道図。よく揃っています。
 ファイルサイズ:  15.38 KB
 閲覧数:  15009 回

B20080404_040953OMAP_2.PNG



M20080404_040953_osaka01_02P.JPG
 説明:
おまけでosaka01からの静止画をつけておきます。暗い方は、途中で一度減光しています。
 ファイルサイズ:  17.1 KB
 閲覧数:  15010 回

M20080404_040953_osaka01_02P.JPG


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SonotaCo
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登録日: 2004.08.07
記事: 12670
所在地: 139.67E 35.65N

記事日時: Sat Apr 05, 2008 11:00 am    記事の件名: Re: 1クリップ2流星での同時判定の限界 引用付きで返信

さぎたりうす wrote:
昨日の早朝。1クリップで2流星の記録があり、各々斉藤さん、SonotaCoさんと同時と判定されました。
どうもOrbitの中で同時の判定が混乱しているようで、速度がへんな値になっており、軌道を書かせてみると、あきらかにおかしな計算をしているようです。
このような場合の判定を正確に行う方法はないでしょうか。
(東京から見ているのはもしかして、両方とも同じ流星?)

またまた、面白い例が出てきますね。
えーと、大阪からは 2.2 等と -0.5等の2つの流星が観測されていますが、
東京勢と同時になっているのはTK1もTK6も -0.5等の方のようです。
ところが、TK6の方は 2.2等の方と何故かマッチングされています。
見てみると、間違った組合せでは Voが全然違ってきているので、dV < 10 などの条件で絞れば正しいもののみになります。
QAの差もあるので、QAでも絞れそうですが.... あれ Question これはうまくいきません。
あと、そもそも、TK1は正しい方を相手として計算しているのに、何故かTK6の方は間違った方の組合せしか計算していないようです。

これは、理由がわかりました。
QAで絞るのは Pairの段階なので、 今回のTK6 と2.2等との組合せは偶然結構良いQAになってしまっているので、現在の評価方法では生き残ってしまいます。

どうも、現状では dV を併用するしか手がないようです。
流星の取り違えを完全に排除することは原理的にできません。
将来的にQAにdVも入れるという方法はあるのですが、膨大な実験が必要です。
dVを併用しつつ様子を見るのが良いと思います。


あ、あれ Shocked
答えを書いているうちに、問題は解決したようですね。

----------
関係ありませんが、最近、海外からSonotaCo Netの2007年の観測結果についての問い合わせが連発しています。
新しい理論を実際のデータで検証したいので、この式を当てはめてそちらのデータベースで計算してみてくれないか? という感じのものです。
いろいろ面白いことが分かるのでよいのですが、
整理したデータをとこかでちゃんと公開した方が良いかなぁ? とも感じています。
今あるデータを統計処理するだけで、多くの知見が得られるのは間違いありません。
さらに、海外では流星オンラインデータベースのワークショップがあり、参加を呼びかけられましたが...... 、やはり遠いし、時間がないので参加できません。ちょっと残念です。
やりたいことが多すぎて困ります。
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橋本



登録日: 2007.02.18
記事: 59
所在地: 東京都

記事日時: Mon Apr 07, 2008 11:17 pm    記事の件名: "unified dradiant"と"1/t"とQA値 引用付きで返信

橋本です

ちょっとわからないので質問させてください。
QA値は1/t処理において自動的に1つの結果を選択するための評価基準ですが、そのQA値を設定していないときに、"unified dradiant"を選択して1/tを実行するとどのような基準でunified dradiantを計算するのでしょうか。というのも、"unified dradiant"モードでは輻射点と速度を計算するのですが、速度は同一流星と判定されたn個の平均値のようですが、輻射点は平均値ではないようなのでどのようにして決めているのだろうかと思った次第です。
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SonotaCo
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登録日: 2004.08.07
記事: 12670
所在地: 139.67E 35.65N

記事日時: Tue Apr 08, 2008 8:43 am    記事の件名: Re: "unified dradiant"と"1/t"とQA値 引用付きで返信

橋本 wrote:
unified dradiant"モードでは輻射点と速度を計算するのですが、速度は同一流星と判定されたn個の平均値のようですが、輻射点は平均値ではないようなのでどのようにして決めているのだろうか

まず、この点ですが、
ufified radiatモードにおける輻射点は
各観測の観測平面(観測点を通り、各フレームの観測方向と誤差が最小になる平面)の極を用いて
全観測観測平面極との直交誤差が最も少なくなる方向を観測輻射点方向として最小自乗法で定めています。
この方法がUFOOrbitV2の一番大きな特徴で、報告会で配った以下のpdfにある通りです。
http://sonotaco.jp/forum/download.php?id=12891

橋本 wrote:
そのQA値を設定していないときに、"unified dradiant"を選択して1/tを実行するとどのような基準でunified dradiantを計算するのでしょうか。

計算方法は上に書いた通りなのですが、どの観測を同一流星の観測と見なすかという点 と、 得られた結果の中のどれを選択するかという話があります。
同一観測と見なす条件については、QAなどの個別の条件指定の他にQ0〜Q3でプリセットされた条件セットを選ぶことができます。個々の条件についてはマニュアルを参照してください。
また、unified radiantモードでの 1/t は無条件に UNIFIED N という名前の 経路などを統合した結果のレコードを選択します。
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橋本



登録日: 2007.02.18
記事: 59
所在地: 東京都

記事日時: Tue Apr 08, 2008 11:29 pm    記事の件名: 引用付きで返信

SonotaCoさん:
迅速なお答えありがとうございます。

SonotaCo wrote:

同一観測と見なす条件については、QAなどの個別の条件指定の他にQ0〜Q3でプリセットされた条件セットを選ぶことができます。個々の条件についてはマニュアルを参照してください。


QA値やプリセットについてはSonotaCo Netの内々で話をする分には数値をこれ以上とか、ボタン一つである程度のレベルが設定でき便利でいいのですが、QA値もプリセット(Q0〜Q3)も中でどのような処理をしているのかその内容がわからないため、他の人に説明することができません。従ってなるべく多くの人にわかるような基準で選択したいと考えています。ただ、多地点観測された流星の軌道はどうしても1つに決めないといけないので unified radiant を設定した次第です。
Qualityの一例として「Qo=1.5, dt< 3.0, Gd>10, dV<20, H1>H2 On, dD<5.0」といった基準を考えています。ただ、dDは基準が良くわからないのですが、必ず設定しないとならないので、色々やってみた結果dD<5.0を設定することにしようかと考えています。
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SonotaCo
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登録日: 2004.08.07
記事: 12670
所在地: 139.67E 35.65N

記事日時: Wed Apr 09, 2008 9:54 am    記事の件名: 引用付きで返信

橋本 wrote:
dDは基準が良くわからないのですが、必ず設定しないとならないので、色々やってみた結果dD<5.0を設定することにしようかと考えています。

dD はマニュアルの通り輻射点方向の違いと地上経路位置の違いです。
とても分かり易い値かと思っていました Embarassed
dDが5.0を超えるというのは、輻射点が5度以上違うが 経路の極が地心から見て5度以上離れている場合は同一流星と見なさないということて、ある程度精度がある観測の場合には 同一流星に対しては殆ど有り得ない数値なので、常用してよいと思います。これは普通は殆ど影響しなくとも、1クリップ複数流星などを分離する時に必要となります。

多数の観測を扱う場合、どれが同じ流星の観測なのかを自動的に判断するのは本当に難しい問題なのです。天候や流星の性質、観測地点の位置関係などによって実に様々なケースが発生するので、完璧な1つの方法を定めるというのは困難です。
少数でも良いから精度の高い結果を得たい場合と、精度が悪くても多数の観測を得たい場合があり、目的と状況によって方法を使い分ける必要があるというのが現状です。
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橋本



登録日: 2007.02.18
記事: 59
所在地: 東京都

記事日時: Thu Apr 10, 2008 12:39 am    記事の件名: dD値 引用付きで返信

橋本です

SonotaCo wrote:

dD はマニュアルの通り輻射点方向の違いと地上経路位置の違いです。
とても分かり易い値かと思っていました Embarassed


取説にはdDの説明として以下のように書かれていました。

・以下の条件を全て満たすものを同一流星と判断します。
 開始時刻差が1分以内
 観測輻射点方向の差がdD以内
 地上経路の極の方向差がdD以内

ここでは1つ1つの基準は明確ですが、全てのAND条件というのが事を複雑にしている気がしました。ちなみに、輻射点の誤差について私がよく目にするものは、誤差楕円というもので、輻射点の誤差を赤経および赤緯の誤差として表したものです。

SonotaCo wrote:

dDが5.0を超えるというのは、輻射点が5度以上違うが 経路の極が地心から見て5度以上離れている場合は同一流星と見なさないということて、ある程度精度がある観測の場合には 同一流星に対しては殆ど有り得ない数値なので、常用してよいと思います。これは普通は殆ど影響しなくとも、1クリップ複数流星などを分離する時に必要となります。


これは前に書いたとおり、色々やってみました。始めは、dD値の条件を厳しくするとなぜ流星数が増えるか不思議でしたが、観測点が多数あると本来1個の流星であるはずのものが複数個の流星になってしまうケースがあると言っていたことを思い出し、その対策であるということで納得しました。
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SonotaCo
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登録日: 2004.08.07
記事: 12670
所在地: 139.67E 35.65N

記事日時: Thu Apr 10, 2008 10:18 am    記事の件名: Re: dD値 引用付きで返信

1つ1つの機能を正確に理解して頂くことは大変嬉しいです。

少し、そうなった経緯から書いておきます。

まず、dDの考え方ですが、気持ちとしては、"誤差の大きいものの除外" ではなく "同一流星判定間違いの排除"です。
間違いの発見と訂正であるため、誤差の評価とは少し扱いが違います。
例えば、従来からUFOシリーズでは安易な平均値算出をできるだけ避けてきています。
これは、誤差なら平均などの統計処理をしてよいのですが、間違いを平均すると誤差の評価そのものが出来なくなる
からです。

で、多点同時観測からの統一輻射点計算をするようになって、従来のUFOOrbitV1の同時流星観測判定には流星の判定間違いが
僅かながら含まれていたことが明らかになってきました。これらは、群流星の極大期など、短時間に同じ輻射点方向から
の流星が多発する場合に発生します。
従来これらは、誤差の大きい組合せとして結果として使われないことが殆どで、大きな問題にはならなかったのですが、
統一輻射点を計算するとなると、この判定間違いが計算結果に分離不可能な誤差として混入することになるので、
従来より厳しい判定が必要となっているわけです。

橋本 wrote:
全てのAND条件というのが事を複雑にしている気がしました。

これは、条件を分離しても統一的な固定値を使用できるわけではなく、いたずらに条件の不統一を増やすだけなので えい、や! と 1つにしました。
この問題は状況によっていくらでも分離が難しいケースが発生するので、確度を求めるなら不適切な個別の観測を手動で除外する以外になく、
自動でやるとなれば、どこかで思い切って線を引かざるを得ないという気持ちです。

橋本 wrote:
輻射点の誤差について私がよく目にするものは、誤差楕円というもので、輻射点の誤差を赤経および赤緯の誤差として表したものです

この方法は、以下の問題点があると思っています。
1.赤経値は不均一である(極付近で詰まっている)ため、赤緯によって評価を変える必要があり誤差を表す値としては誤解を招きやすく、閾値としても使用できない。
2.誤差楕円は楕円の長軸方向を結果に含めないと殆ど意味がない。
で、UFOシリーズでは殆どのケースで球体の中心から見た方向の差(中心からの方向ベクトルの交差角)を方向誤差としています。
これによって、赤緯によらず、1つの値で閾値を与えることが可能となっています。

実用的に動くプログラムを作るとなると、従来とは変えなければうまく行かないことに多々遭遇し、その度に悩みます。
これでも出来るだけ過去の知見を活かそうとはしているんですが......
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橋本



登録日: 2007.02.18
記事: 59
所在地: 東京都

記事日時: Fri Apr 11, 2008 1:08 am    記事の件名: Re: dD値 引用付きで返信

SonotaCo wrote:

まず、dDの考え方ですが、気持ちとしては、"誤差の大きいものの除外" ではなく "同一流星判定間違いの排除"です。


これは理解しました。

SonotaCo wrote:

間違いの発見と訂正であるため、誤差の評価とは少し扱いが違います。
例えば、従来からUFOシリーズでは安易な平均値算出をできるだけ避けてきています。
これは、誤差なら平均などの統計処理をしてよいのですが、間違いを平均すると誤差の評価そのものが出来なくなるからです。


私も同感です。

SonotaCo wrote:

橋本 wrote:
全てのAND条件というのが事を複雑にしている気がしました。

これは、条件を分離しても統一的な固定値を使用できるわけではなく、いたずらに条件の不統一を増やすだけなので えい、や! と 1つにしました。
この問題は状況によっていくらでも分離が難しいケースが発生するので、確度を求めるなら不適切な個別の観測を手動で除外する以外になく、自動でやるとなれば、どこかで思い切って線を引かざるを得ないという気持ちです。


確かに自動処理をするにあたっては Southworth が D判定 を考えたように大量のデータをある程度”えいやぁ”と処理することがどうしても必要になると思います。

SonotaCo wrote:

橋本 wrote:
輻射点の誤差について私がよく目にするものは、誤差楕円というもので、輻射点の誤差を赤経および赤緯の誤差として表したものです

この方法は、以下の問題点があると思っています。
1.赤経値は不均一である(極付近で詰まっている)ため、赤緯によって評価を変える必要があり誤差を表す値としては誤解を招きやすく、閾値としても使用できない。
2.誤差楕円は楕円の長軸方向を結果に含めないと殆ど意味がない。
で、UFOシリーズでは殆どのケースで球体の中心から見た方向の差(中心からの方向ベクトルの交差角)を方向誤差としています。
これによって、赤緯によらず、1つの値で閾値を与えることが可能となっています。


確かに誤差楕円は本来は楕円の長軸方向とその誤差を表示すべきものだとは思いますが、私達がわかりやすいように「赤経および赤緯の誤差」として表示されています。SonotaCo さんが今回のプログラム開発にあたって誤差評価を重視しているのは、Ex,Ed,QAといったような誤差評価の基準を提供していることで良くわかります。ただ、これを知らない人に説明せよと言われても私には説明し切れないと思います。そんなわけで、今回はこれらの評価基準を極力避け、なおかつそこそこ精度のよさそうなデータを抽出できるように考えた次第です。本当は、誤差評価の方法について SonotaCo さんがMSSや流星会議で発表し、それらを本当に理解したうえで議論できるような人々と議論していただけるとありがたいと思います。軌道論一つとっても皆さん色々な意見がある中でなかなか難しいとは思いますが、皆さんに認められるような評価基準ができれば私達のようなものにとっても非常に助かります。

SonotaCo wrote:

実用的に動くプログラムを作るとなると、従来とは変えなければうまく行かないことに多々遭遇し、その度に悩みます。
これでも出来るだけ過去の知見を活かそうとはしているんですが......


このあたりについては、私も頭が下がる思いです。
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前田



登録日: 2004.09.01
記事: 2759
所在地: Miyazai JAPAN (E131.4, N31.8)

記事日時: Sat May 24, 2008 10:41 pm    記事の件名: 操作方法 引用付きで返信

宮崎の前田です。
今日は天気が悪く1日中UFOシリーズをいじくっていました。
そこで、UFOOrbitの操作法に関しての要望です。すでに、可能なら操作方法を教えて下さい。
1、データが数年分たまってきたので、ある月だけすべての年を串刺しに輻射点を
表示する方法はありますか。太陽黄軽でも、同じことができたらさらによいのですが。
2、Qualityシートでいろいろ条件をかえて調べている時、例えばパラメータを1から0.1に
変えようとすると、0.1の0を入力した時点でソフトが再計算のために走り出します。
データ数が数万個あると、けっこう待たされます、同様にパラメータを複数大きく変えたい時も同様です。再計算を途中で止めることはできますか? できなければ、stopボタンが欲しいです。
以上本質的なことではありませんが、気になったので、書いておきます。
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