前田
登録日: 2004.09.01 記事: 2914 所在地: Miyazai JAPAN (E131.4, N31.8)
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日時: Sat Nov 07, 2009 7:32 pm 記事の件名: 散在流星源の出現数変化 |
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宮崎の前田です。天文回報 No.808, p26,(2009)に散在流星源のまとめを書いたので、
転載します。 荒っぽい話ですが、質問やご提案をお待ちしています。
散在流星源の出現数変化 前田幸治
2008年8月より散在流星を5つの散在流星源に分けてTV観測を集計してきた。1年間のデータが集まったので、集計を行った。カメラは1台で南向き仰角33度である。各月で小流星群の取り扱いなどが異なるので、本来は同じ基準で再集計が望ましいが、今回は毎月の報告の値を単純に集計したので、速報値である。月ごとの出現数変化をFig.1に、全散在流星に対する各散在流星源の割合の年周変化をFig.2と3に示した。Fig.3はFig.2を拡大しただけのものである。
まず、Fig.1の散在流星数変化は12月が最大で6月が最低となった。天候や夜の長さが強く影響しているが、秋に多く春に少ない傾向がよくわかる。この1年では、2月が天候が悪く例年より流星が少なかった。
次に各散在流星源の全散在流星に対する割合(Fig.2)を見る。randomというは、各散在流星源以外の散在である。比を取ってあるので、欠測日や天候の影響はある程度キャンセルされていると思われる。年間を通して6から7割が散在流星源以外の流星だった。6月は全流星がとても少ないので除くと、最大は4月の72%、最小は10月の56%となり、秋に散在流星源の割合が多いことが分かる。各散在流星源をFig.3で詳しく見る。
まず、アンチヘリオンソース(ANT)は11月に最大、7,8月に最小となった。しかし、10,11月はおうし群の影響が避けられないので、そのための増加と思われる。(南北おうし群はANTと別に群として集計している)季節による輻射点の高度変化を単純に考えると、12月が極大、6月が極小になるはずだが、そうはなっておらず2月と5月に極大が見られる。2月はしし座、5月はさそり座に相当し黄道系の群の活動は知られているが、それほど多いという印象は無かったので面白い。このあたりは、さらに過去のTVデータなどを再集計して年変化などを調べてみたい。
次に南北アペックスソース(N,SApex)は8月に最大、3-4月に最小でほぼ同じ傾向で推移した。これも、単純に輻射点高度だけで考えると、9月極大、3月極小となるので、大きな傾向は説明できる。しかし、観測では7月に多く、10月に急激に割合が下がっておりこれら原因は分からない。この大きな年周変化が輻射点高度だけで説明できるかは輻射点位置のもっと詳しい解析が必要であろう。
北トロイダルソース(NToroidal)は複雑な変化を示した。10月と3月に2回極大があり、6月に最小となった。これも輻射点高度で考えると4月極大、10月極小だが、輻射点位置が天の北極に近いこともあり、輻射点高度と地平以上の時間変化も複雑で、もう少し正確な推定計算が必要である。トロイダルソースは、観測されている輻射点分布のまとまりがアペックスほどは良くないので、きれいな傾向は出ないのではないかと思っていたが、意外に連続的な変化となり面白いと思った。
南トロイダルソース(SToroidal)は輻射点が地平上に出るのが9月から12月のみで12月でさえ割合は1%なので、通常は無視してもかまわないようだ。
以上、よく考察もできていないがこれまで電波観測の報告を見る程度だった散在流星源の季節変化が光学観測で捕えられるようになったことは今後が楽しみだ。興味を持たれた方はご意見をお待ちしています。
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