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SonotaCo Site Admin
登録日: 2004.08.07 記事: 12653 所在地: 139.67E 35.65N
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日時: Wed Dec 28, 2005 8:58 am 記事の件名: 2005年12月26日の単発スプライト->下部の発光は何か? |
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masuzawaさんと同時観測となっているとのことなので、高度を精密に測定してみたいと思います。
この夜は前夜までの激しい雷活動が治まり、殆ど雷のない夜でした。
そんな中、突然、一発だけ発生したものです。時刻は18:09:08です。
測定データは以下です。
1, 136.5780, 17.7183
2, 136.4254, 20.2694
3, 135.8139, 20.1407
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この時期の典型的な羽を畳んだ妖精型です。雷光との高度の関係などはっきりさせたく思いました。 |
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最終編集者 SonotaCo [ Sat Dec 31, 2005 10:37 am ], 編集回数 1 回 |
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masuzawa
登録日: 2005.04.09 記事: 3694 所在地: SHIOJIRI
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日時: Wed Dec 28, 2005 9:03 pm 記事の件名: Re: 2005年12月26日の単発スプライト |
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北極星の10度東よりで、今までの観測の中で一番仰角の高いものです。
SonotaCoさんのデータとの対応では、3, 4 が微妙なところです。
1, 187.9739, 33.8867
2, 188.0891, 39.4825
3, 186.8959, 39.0412
4, 189.2182, 38.7504
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SonotaCo Site Admin
登録日: 2004.08.07 記事: 12653 所在地: 139.67E 35.65N
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日時: Thu Dec 29, 2005 9:43 am 記事の件名: 測定結果 |
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以下に数値計算結果を掲載します。
測定点の対応はmasuzawaさんの番号でOKのようです。
高度誤差は明度の違いから測定点の高さ方向が微妙にずれることが最大要因になっているように思います。
羽の緯度経度から、その地上距離(Pno 3-4間)を計算しましたが、羽は4.4km開いていました。
後ほど、雷光との関係を含めた全体の計算結果を図にしたいと思っています。
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SonotaCo Site Admin
登録日: 2004.08.07 記事: 12653 所在地: 139.67E 35.65N
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日時: Thu Dec 29, 2005 11:28 am 記事の件名: 冬季スプライトと雷光の高度 |
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masuzawaさんとの三角測量で発生位置を求め、私のクリップの高度を詳細測定しました。
図中、以下の用語を使っています。
Vapor : スプライト最上部の噴気のような薄い部分
Head: 本体より上に伸びるやや明るいカラム状の部分
Body: 通常のカラムスプライトに相当する部分
Wing: 本体の横に広がる羽のような部分
Tail:羽の付け根から下に伸びる部分
Tendril: 下部に広がる根のような線状の発光
この他、先日のデジタル1眼での実験から、下部10kmから30kmの光も単に雲が雷光を反射しているだけではない可能性も考えられるような気がしてます。
..... この光は赤外発光かもと思っています。---> どうでしょうか? ITOさん
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ITO
登録日: 2004.08.09 記事: 1304 所在地: 東京都杉並区浜田山
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SonotaCo Site Admin
登録日: 2004.08.07 記事: 12653 所在地: 139.67E 35.65N
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日時: Fri Dec 30, 2005 9:48 am 記事の件名: Re: スプライトの下に出る「雷光?」について |
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ITO wrote: | 「ひょっとするとこの光は「雷光(稲妻からの光)」ではなくて、スプライトが発生するような雷で発生する(稲妻の光ではない)未知の発光現象なのではないか? (スーパーフラッシュ、なんて如何?)」 |
すべての可能性を捨てずにいきましょう
誰でも雷光と思い込んでしまいそうな状況ですから、見逃されている可能性、つまり新発見である可能性もあると思います。もちろん慎重に検証していかないといけませんが、。
そもそも、私達がやっている夜空の長時間の動体観測は過去例のないような観測なので、何かあっても不思議ではありません。
「スーパーフラッシュ」は良い名前ですね。これで行きましょう。
実は、22日の 巨大イベントで、巨大スプライトと雷光がmasuzawaさんの画像で繋がっていたのも今回注目した一因になっています。
デジカメでのスペクトル校正はスリットを付けて太陽光か蛍光灯を撮ると手があります。太陽光なら黒い細い吸収線が多数出る筈で、蛍光灯なら水銀の輝線(これはやや太いですが)がでます。
スリットが面倒なら、液晶モニタに白い縦線を表示させ、これを写すと多分それが分光される筈です。
赤外かどうか見極めるためには、赤外カットしたカメラとそうでないカメラの2つで同じ雷光を捉える必要がありますね。
ITOさんの専門分野ですが、私も何か考えてみたくなりました。
そうそう、バラのムーンスプライト、苗を注文して植えました。来年が楽しみです。
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SonotaCo Site Admin
登録日: 2004.08.07 記事: 12653 所在地: 139.67E 35.65N
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日時: Fri Dec 30, 2005 3:10 pm 記事の件名: Super flash |
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スーパーフラッシュの可能性を検討しています。なんかドキドキしますね 。
やはり落雷地点付近に高度30kmまでの球状の発光があると考えるのが一番自然かと思っています。他には説明のしようが思いつきません。
新種なのか、既に知られているものなのかは分りません。どなたか詳しい方がおられましたら、コメント頂きたいです。
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どこかで聞いた話なのですが、貝の新種をいくつか発見された先生のお気に入りの発見場所はなんと魚屋さんの店頭だそうです。多くの人が見慣れたものの中に結構新種があるんだそうです 。
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発光の輪郭を円として中心を求めてみました。ほぼ地表付近が中心のようです。 |
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SonotaCo Site Admin
登録日: 2004.08.07 記事: 12653 所在地: 139.67E 35.65N
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日時: Sat Dec 31, 2005 10:45 am 記事の件名: 専門の方からコメント頂きました。 |
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この件に関し、東北大を中心とするスプライト研究者の方々にメールで伺った所、
東北大の高橋幸弘さんから丁寧なコメントを頂きましたので、紹介します。
--------------On 2005/12/30, at 17:55 SonotaCoのメール---------------------------
皆様、SonotaCoです。お休みの所恐縮です。
もしご存知の方がおられましたら、お教え頂きたく、メールしました。
UFOCaptureでWatecで観測しているとスプライトの下部に雷光のような球形の発光が映ることがよくあります。
今までは雷光だろうと思っていたのですが、よく考えてみると、高度が高過ぎることに気がつきました。
高度測定例は以下のトピックのにあります。
http://sonotaco.jp/forum/viewtopic.php?t=755
トピックで述べていますが、これまでに判っていることは以下です。
1.地表付近を中心として高度30km程度まで球形に発光している。
2.12月22日の巨大スプライトではこの発光とスプライトが繋がっている。
3.このような発光は落雷に伴って今年の冬は毎日のように発生している。この発光数回〜数10回に1回程度その上部にスプライトが出る。
4.Wat100Nは近赤外まで感度があり、よく映るが、可視光のみしか映らないデジタル1眼レフカメラでは数日間1万枚程連射して調べたがまだ映っ
た実例がない。
おそらく既知のものだと思うのですが、この発光は何で、何という名前なのでしょうか。
何かコメントいただければ幸いです。
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--------------Sat, 31 Dec 2005 07:10:13 東北大学 高橋幸弘さんからの回答-----------
SonotaCoさま
新現象(というか高々度での発光と認識していなかった現象)である可能性は
ありますが、現在までの私たちの解釈を述べます。
こうした発光は、日本に限らずスプライト発見当初からビデオ写っています。
こうした発光を高度方向に複数の視野を持つフォトメータで見ますと、
ほぼどの高度でも同時に光っていることが分かります。時にはスプライト高度まで
届いていることきもあります。スプライトやエルブスが見かけ上発光高度が時間的
に移動するのと対照的です。私たちはこれらをCGまたはIC/CCの散乱光と考え、
Cloud Flashと呼んできました。しかし、もし本当に30kmまで光が届いていると
してもその時間差は0.1msなので、なかなか認識しにくいという事情もありますので、
現時点で高々度での発光を完全に排除するものではありません。
可能性としては、a) 高々度での未知の(大気励起)発光以外に、b) 高々度での散乱光、
c) 低高度での散乱光が見かけ上高い仰角に見えているということが考えられます。
雷放電が150km以内なら、天頂付近まで空が明るくなる(sky flash)ことはありますので、
私はaの可能性は低いように思います。ただ、sky flashそのものがどの程度まで理解
されているのか私は詳しくありませんので、興味のある方は文献検索
http://adsabs.harvard.edu/ads_abstracts.html
などでキーワードを入れて調べてみてください。みたい論文があれば、こちらで
コピーしてお送りすることはできます。
cか否かは、2仰角での高速測光(0.1msを確実に分離できること)を慎重に比較する
ことでおよそ判断ができます。
aとbの分離は、スペクトル観測が有効です。散乱光は連続光ですが、大気分子が
励起された場合にはバンド構造になります。グレーティングなどによる分光が
理想的ですが、なかなか大変なので、フィルターをかけたCCDカメラによる
撮像でもある程度の推測は可能です。ただし、一般に低高度の発光は短波長が弱くなり
ますので、近赤外が強く写ってもバンド構造の証明にはなりません。発光バンドは、
スプライトの発光から考えて、N2 1st positiveとN2 2nd positive、N2+ 1st negativeが
支配的と推測されます(大気成分がスプライト高度と殆ど変わらないことを
から、他のバンド・輝線が強く光ってることは考えにくいです)。これらの強度が
それ以外の波長より強ければ、バンド発光の可能性は高まります。
あと、偏光観測も散乱にかんする情報が取得できるので有効かもしれません。
SonotaCoさん、上記の議論は必要であれば掲示板で紹介(転記)していただいても
結構です。でもちょっと込み入って専門的すぎるでしょうか?ご判断はお任せします。
幸弘
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ポイントを整理すると
以下の3つの可能性があるが、a)の可能性は低い。
a) 高高度での未知の大気励起発光 (仮名: super flash)
b) 稲妻の光の高高度での散乱光(cloud flash)
c) (稲妻の光の?)低空かつ近い位置での散乱光(sky flash)
で、区別するためには以下の方法がある。
1)0.1ms(光が約30km移動する時間)以下の分解能で発光位置とその移動を調べればどこで発光しているか判る。
2)分光観測でスペクトルのバンド構造が判れば励起発光だと判る。
3)偏光観測で偏光していれば、散乱光だと判る。
ということかと思います。本当にその通りかと思います。
私としては、今回の発光が明瞭な円形であり、落雷位置との距離も200km程あるので、c)の可能性は低いように思っています。
で、a)かb)かですが、私としては、「高度10km〜30kmの薄い大気による散乱がこのように明るく映る」ということがいま一つイメージできないでいます。
これがそもそもの出発点なわけので、下には雲もあるだろうとか、この高度では日中でも空は黒い(散乱は殆どない)のでは? とか思っているわけです。
つまり、逆にb)の可能性がはっきりすれば、それで良いかもしれません。
さて、何ができるでしょうか.......少なくとも励起現象としては既知のものは無いようなので、もう少し迫ってみる価値もありそうです。
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さぎたりうす
登録日: 2004.08.09 記事: 4391 所在地: 大阪府大阪市東淀川区
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日時: Sat Dec 31, 2005 1:29 pm 記事の件名: あの歴史的映像ふたたび |
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以前、眼視で流星観測を熱心にやっていたころ、特に冬型気圧配置が強い日に
大阪でも遠雷をしばしば見ることがありました。
天頂付近まで、パッ、パッと光っていた記憶があります。
あの歴史的なスプライト検出から2年がたちましたが、再び1/60secに分解してみました。
時系列で見ると、最初に写野全体を覆うような発光(31E)があり(この前のフレーム31Oには雷光も写っていない)、その後スプライトと、それにつながる球状の発光(32O)があり、その次(32E)でもまだ雷光が少し残っています。キャロットは雷光と共に消滅しますが、カラムは発光が消えてから、しばらく残っています。(33O,E)
分光観測の結果が楽しみです。
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SonotaCo Site Admin
登録日: 2004.08.07 記事: 12653 所在地: 139.67E 35.65N
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日時: Sat Dec 31, 2005 6:33 pm 記事の件名: 大気による散乱シミュレーション |
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もやもやしていると落ちつかないので、ちょっとシミュレーションしてみました。
以下を仮定して発光点を含む断面で、点光源からの光が大気による散乱でどのようなパターンになる筈か描いてみました。
1. 散乱光の強さは大気密度に比例し、光源からの距離の二乗に反比例する。
2. 大気密度は高度をh(km)として 10^-0.06h (kg/立方メートル)とする。
(上空100kmで10のマイナス6乗になる最も単純な式です。理科年表の片対数グラフが100km位までは殆ど直線に見えたのでこうしました)
描画上、明度は計算結果の対数を取り、明度の絶対値は適当です。
結果は以下です。
見た目ではこの回転体を視線方向に積分することになるので、より中心が明るく見える筈です。
これをみると、30km程度までは思ったほど大気は薄くなく、光って見えても不思議ではなさそうな感じです。円形の光が30kmまで伸びることも、150kmまでの地点でskyflashが見えることも十分有り得ることのように見えます。
大気の吸収などを入れた精密なモデルを作って計算すれば、もっとリアルな絵が描ける筈ですが....ま、なんとなく納得しました 。
しかし、、、だとしても cloud flash という名前はどうかなぁ?という感想はあります。だって、高度10km以上は雲では無いわけで
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SonotaCo Site Admin
登録日: 2004.08.07 記事: 12653 所在地: 139.67E 35.65N
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日時: Sat Jan 07, 2006 5:43 pm 記事の件名: 雷光の分光に挑戦 |
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気になってしかたないので、できるかどうか分りませんが、雷光の分光に挑戦してみようかと思います。
雷光はスプライトや流星のように細くないので、スリットを付けてコリメートしないと分光できません。で、昔作ったコリメータを組み立て直して、しばらくトライしてみようと思っています。
スリットで明るさが1/100位になると思うので、撮れるかどうか微妙です。よほど強い雷光があれば撮れる可能性がありますが、難しいかもしれません。
手作り品で、あまり精度がありません。酸素の吸収線がなんとか分離して見える程度です。ま、この際、最初のトライですから....
次に雷光がある夜までやってみます。撮れたらまた報告します。
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蛍光灯や太陽光はこんな感じです。大きなバンド構造があれば分る程度です。 |
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